イノウエのたいわんブログ

ほぼ台湾の話題、時々中国…。

22021年1月2日幹 二〇〇七年開業の台湾新幹線(台湾高鉄)の列車十二編成の調達を巡る競争入札で、日本の「日立東芝連合」が一編成五十億台湾元(百八十五億円)と、開業時の二十億元の二倍を上回る価格を提示したことが波紋を広げている。台湾が東京電力福島第一原発事故以来続ける、福島など五県産食品の輸入解禁問題と並んで、台湾に対日感情悪化の材料になる恐れが出てきた。(写真は風伝媒のキャプチャー)

 台湾新幹線は、今年七月死去した李登輝氏が総統時代の一九九九年に日本製車両の導入を突如決断した。台湾は当初、欧州の高速鉄道システムを導入する計画だったため、欧州式に日本式を継ぎ足した特殊なシステムになった。この結果、競争入札でも欧州勢は事実上参加できない。日立東芝連合が、台湾の足元をみて高値をふっかけてきたとの見方が広がっている。

 李登輝総統の決断は、JR東海の葛西敬之名誉会長との個人的な友情に加え、二〇〇四年の李総統訪日を実現するとの政治目的があったとされる。台湾は日本製車両に切り替えるにより、当時、欧州勢へ二十一億元もの賠償金を支払った。台湾新幹線を「植民地鉄道」と揶揄する声もある。

 日本側の提示価格はあまりに高く、国民の反発は必至。台湾新幹線会社の最大株主である林佳竜交通相が、値下げを求める手紙を葛西名誉会長に送った。手紙は、名誉会長と李総統との昔日の友情に触れ、値下げを訴えるものだったが、最大野党・国民党から媚日の批判を招きかねない。

 折しも、謝長廷・駐日代表がフェイスブックで、五県産食品の輸入を解禁しないと、台湾の国際貿易機関への加盟で日本の支持を得られないと書いて、世論の反発を買った。台湾ではまだ、五県産食品は放射性物質で汚染されていると信じられており、アレルギーが極めて強い。

 国民党が、親日的な民進党政権を攻撃するため、台湾新幹線と五県産食品の輸入解禁問題で国民の対日感情悪化をあおる可能性が十分にある。台湾の対日世論の悪化は、中国にとって願ったりかなったりだ。

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22020年11月15日国 台湾軍の元総参謀長の李喜明予備役大将が、中国との戦いに備えてゲリラ部隊「国土防衛隊」の創設を提案する論評をネットメディアの「壮闊台湾」に掲載し注目を集めた。侵攻する中国軍と、洋上での戦闘や水際決戦に破れた場合、台湾軍の正規特殊部隊の支援を受けながら、都市部で長期間のゲリラ戦を展開する。台湾侵攻が「高くつく」ことを思い知らせることで、抑止力とする狙いがある。(写真は壮闊台湾のキャプチャー)

 李大将が構想する「国土防衛隊」は、軍事訓練経験者を中心とした軽武装の民兵のような部隊で、敵を打っては逃げる「ヒットエンドラン」戦法を採る。一九九三年のソマリア・モガディシュの戦闘や、二〇〇四年のイラン・バグダッドでの戦闘を念頭に置いたもので、どちらも最精鋭の米軍が、地元を知り尽くしたゲリラ部隊との激しい市街戦に引き込まれ、大きな犠牲を払わされた。 

 論評によれば、中国軍の台湾侵攻作戦は、台湾全土の占領よりも、台湾軍主力を素早く撃滅する短期間を最優先にしている。主力が壊滅すれば、中国軍を追い出すため、米軍も地上部隊の投入が不可欠なり、介入をためらう可能性が高いと中国は見ている。

 逆に「国土防衛隊」の執拗な抵抗が予見されると、中国軍は長期戦を恐れて侵攻を再考する可能性が高い。長期戦となった場合に中国は、米軍の介入だけでなく、少数民族など国内の反乱や、米国以外の外国の浸透も恐れなければならない。台湾湾侵攻作戦を発動すれば、正面の東部、南部両戦区で民間を含む総動員が必要であるだけでなく、他戦区や国境地区からも軍や治安部隊の抽出が不可欠となるためだ。

 台湾メディア風伝媒によると、ただ、実際は「国土防衛隊」の創設は有力ではあるが容易でなはない。徴兵制の中止で、4カ月の軍事訓練を受けただけの男性が主力となり、市街地でのゲリラ戦を行う能力があるのか心もとない。また、モガディシュの戦闘などをように、凄惨な戦いとなるゲリラ戦は大きな犠牲が避けられない。結局、台湾市民に徹底抗戦の覚悟がないならば、創設は諦めるしかなさそうだ。

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「中国が武力統一なら戦う」、台湾青年の70%が回答
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 22020年10月17日印台湾の呉釗燮外相が十月十五日、インドのテレビ局「インディア・トゥデー」の長時間の単独インタビューを受け、インドと日米豪の安全保障対話「QUAD(クアッド)」へ参加に意欲を示すなど熱弁を振るった。(写真は風伝媒のキャプチャー)

 呉外相は、「インド太平洋地区の主要国が、安全保障対話を通じて共通の脅威に対処するのをみられるのはとても喜ばしい」とQUADを歓迎。「台湾が正式に参加するのは非常に難しい」としながら、シンクタンクや通商フォーラムを通じ、QUADへ関与を強める考えを示した。

 なお、単独インタビューは、台湾要人では異例の二十分もの長さで、呉外相は台湾とインドがともに民主主義の価値観を共有することや、台印関係を強化することの必要性を力説。「中国を恐れず、台湾を支援してくれる」として、インドの外交姿勢に感謝を示すなど、存分に語った。

 単独インタビューに対し、在インドの中国大使館は「一つの中国の原則」に違反するとして怒り心頭。「インドのテレビ局が、台湾の民進党当局の外事部門の責任者に単独インタビューを行い『台湾独立派』に加勢した。一つの中国の原則と、インド政府の立場に反している」として強く抗議した。

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