2018年8月5日統 米誌「ナショナル・インタレスト」(電子版)はこのほど、中国の台頭がさらに続けば台湾の統一は不可避で、「現状維持」こそが最良の選択であるとする、シカゴ大政治学部のジョン・ミアシャイマー教授に「台湾よ安らかに眠れ?」と題するエッセイを掲載しました。台湾メディア・風伝媒が伝えた。(写真は風伝媒のキャプチャー)
 
 ミアシャイマー教授は先に同誌で「さよなら台湾」と題するエッセイを掲載。米国は、中国の挑戦を必ず抑えようとするが、台湾を巡る争いでは中国側に有利で、米国は核戦争を避けるため台湾を放棄せざるを得ないと指摘しました。今回のエッセイは「さよなら台湾」改題し再掲載したものです。

 同教授によると、中国の軍事力は現状では米国にはるかに劣るため、戦争の愚を犯すはずはありませんが、将来のことは分かりません。中国が今後さらに強大になれば、アジアの支配を目指して米軍の駆逐に力を入れるはずです。台湾の統一は避けられません。

 台湾人にとって、法的な独立を勝ち取ることは理想ですが、明言すれば、中国が直ちに武力統一に踏み切る方針を明らかにしています。最悪の選択は中国による統一ですが、色々な方法はあり「一国二制度」もその一つ。しかし、大多数の台湾人が望んでいません。
 
 同教授は「台湾にとって事実上の独立は、何らかの形で中国の一部になるよりはるかに良い。台湾にとって最重要なことは、台頭しつつある中国を前に、いかに統一を避け、事実上の独立を維持するかだ」と語り、現状維持が最良の選択だと結論づけました。

既に周回遅れの議論では?現状維持すら難しいのが「現状」

 エッセイの内容はごもっともであるが、既に周回遅れの議論のような気がします。「現状維持が最良」と指摘するのは当たり前で、「いかに現状維持を可能にするか」が喫緊の課題でしょう。

 ナショナル・インタレストによると、読者の要望に応えて2014年に掲載した作品を改題して再掲載したとのことですが、その後の4年間で状況が変わってしまったのだと思います。この間に、蔡英文政権の誕生と、習近平政権の二期目入りという大変化が起きています。

 米国の有識者には、われわれが持つような切迫した危機感は持ってもらえないのかなという危惧を覚えました。

★参考情報★
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