2019年2月21日韓2020年総統選挙に向け野党・国民党候補の人選に注目が集まる中、高雄市観光局の潘恒旭局長が「前新北市長の朱立倫氏が、台北市長の柯文哲氏に世論調査で勝てないなら、高雄市長の韓国瑜氏が総統選挙の候補として、国民党に起用されるチャンスがある」と述べました。風伝媒が21日伝えました。(写真は風伝媒のキャプチャー)

 潘局長の発言は不適切で、越権行為だとして批判の声が相次いでいます。韓市長も21日、「言葉を慎むように注意した」と述べました。

 台湾の総統選挙は事実上、まもなくスタートします。最近の世論調査によれば、韓国瑜市長が参戦すれば、立候補を正式表明し再選を目指す蔡英文総統や、無党派ながら有力候補とみられる柯文哲氏を上回る支持を集めると見られています。

 潘局長の発言は、世論調査で、国民党の有力候補者の1人である朱立倫氏への支持が柯文哲氏を低迷するなら、韓市長の出番だというもので、さほど不適切なものではありません。

 韓市長もそのあたりの事情がよく分かっていればこそ、余計に慎重になっているようです。「このような重大事への発言は、なるべく減らすべき。潘恒旭氏の職責は、高雄の観光を多彩なものにすることだ」と述べ、ことさら慎重な発言を求めました。

 昨年11月の統一地方選で、国民党大勝の流れを造った韓市長。当選後も人気は高く、一挙手一投足が注目されています。総統選への出馬待望論も日に日に高まっているようです。潘局長のフライング発言も、はやる気持ちが抑えられなかったということでしょう。