2019年4月23日韓台湾メディアの「新頭穀」によると、韓国瑜・高雄市長が23日、2020年の総統選について5項目の声明を発表し、「台湾が変わってこそ、高雄も本当に変わる」と述べ、間接的に出馬を表明しました。ただし、国民党の現行の総統候補者選出プロセスには参加したくないとも述べています。(写真は新頭穀のキャプチャー)

 国民党の支持者からは、大衆的人気が高く、昨年11月の統一地方選挙で同党の大勝利の流れを作った韓市長に対し、出馬を望む声が高まっていました。しかし、韓市長はこれまで再三、総統選には参加せず市政に集中する考えを表明してきました。

 台湾メディアの風伝媒によると、韓市長は5項目の声明で、国民党の総統候補者の選出プロセスについて「長きにわたり政治エリートが密室の談合に熱を入れ、人民からますます遠ざかってきた」と批判しました。選定プロセスが改められれば、出馬する考えのようです。

 先に国民党から総統選への出馬を表明した、EMS(電子機器受託生産)世界最大手、鴻海精密工業の郭台銘董事長は、韓市長の声明について「国民党中央は、韓国瑜氏の願いを汲み取り、選出の条件やルールを改めるだろう」と指摘しました。

 郭董事長はまた、「一番単純な選出規則すら、なかなか決められれない。政治の素人には想像できない」と語り、総統選候補者の選出プロセスの不透明さを批判する韓市長に賛同しています。

 風伝媒によると、韓市長の事実上の出馬宣言に対し、民進党中央は「韓国瑜市長の市政での実績はまだ見えない。市長の仕事をしっかりやるべき。市民に対する約束を実現してこそ正しい」として反発しています。

★参考情報★
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