井上雄介のたいわんブログ

ほぼ台湾の話題、時々中国…。

2013年01月

人影もまれな暗い横断地下道で、大きな黒犬が牙をむいてほえかけてきた。毎朝、ホームレスの中年男性に寄り添っているヤツだ。冷たいコンクリの上に、薄い布団と毛布で眠る主人の脇で、いつもはおとなしくうずくまっている。 前日朝は誰かに通路を追い立てられのだろう。地下道の入り口で、寝具を抱えぼんやりたたずむ男性と犬を見た。今朝は主人を守ろうとしているらしく、気が立ってる。台湾はおとなしい犬が多いから、随分たじろいだ。頼もしい用心棒といえる。 南国台北も冬は寒く、横断地下道で眠るホームレスが多い。襲われる心配もあり、バイク用のヘルメットをかぶる人もいるが、気休めにしか思えない。くだんの男性は子分に見張りを任せて、いつもぐっすりお休みだ。黒犬が怒ると怖いので、主従の脇を抜き足差し足すり抜ける日々だ。(井)(25日、NNAテイクオフ)

台北市の転居先アパートの大家は、新たな店子が日本人と知るやそう言った。40代後半の裕福そうな男性。母親は日本語を流ちょうに操るそうだ。 蓬莱小学校の前身は、日本時代の明治末年に開校した蓬莱公学校。台湾人女児が初等教育を受けた。正門前に100年を超える歴史を紹介するパネルが置かれ、日の丸たなびく校庭で、おかっぱ頭の女の子が体操する写真などが掲げられている。蓬莱公学校は教育水準が高く、役人や資産家の娘が多く通ったという。 門前は台北有数の露天街「寧夏夜市」で、毎日明け方までにぎわうが、登校時にはゴミ1つ残さずきれいに片づく。みんなが小学校を大切にしているのが分かる。パネルによると、公学校時代「私の母親は蓬莱の卒業生」と言うのが自慢だったという。大家が誇らしげな顔が目に浮かんだ。(井)(NNAテイクオフ、1月18日)

赤れんがの総統府前は「緑」で埋め尽くされた。緑とは野党・民主進歩党(民進党)の党旗の色で、中国からの独立志向が強い政治勢力を指す。13日午後、同党の呼び掛けで馬英九総統の下野を求めるデモと集会が行われ、雨の中、首都中枢を夜九時半まで大群衆が埋め尽くした。同党発表で最大20万人が集まった。 蘇貞昌主席ら主催者の演説も、群衆の間で飛び交うのは主に台湾語。手には緑の旗。台北は中央政府所在地だけに、中華統一を目指す「青」優勢の町。北京語が一般的で、いつも赤字に青の中華民国旗が目立つが、この日ばかりは逆転した。緑の力も侮れない。 集会の現場では、食べ物や嗜好(しこう)品の「ビンロウヤシ」の露天まで出るお祭り騒ぎ。秩序正しく進められ、警官ものんびりしていた。同日は蒋経国元総統の25回目の命日。台湾の民主化ぶりにじんときた。(井)(NNAテイクオフ、1月14日)

「まず発券を受けて下さい」……。花蓮市に向かうため台北松山空港にぎりぎりで滑り込んだ。航空券はネットで購入済みのため油断していた。荷物を預けるカウンターに駆け付けると、チェックインは別場所だという。あたふた走り回ってなんとか間に合ったが肝を冷やした。ITで知られる当地のひどくアナログな対応がもどかしかった。 同空港は7日、預託手荷物がなければスマートフォンにダウンロードした搭乗券で直接ゲートに向かえるサービスを始めた。桃園空港での域内線からの乗り継ぎと、高雄国際空港では導入済みだが、松山空港ではまだだった。香港などに頻繁に出張する乗客からは「カウンターに並ばなくて済む。時間が節約できる」と好評だ。 ただ、事前にネット上での搭乗手続きが必要。土壇場にスマホの電池切れを起こさないよう注意しようと思う。(井)(NNAテイクオフ、1月4日)

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