PwCが10月31日発表した、「2016年グローバル・イノベーション1000」に、台湾企業32社がランクインしました。32社中、トップは台湾積体電路製造(TSMC)、2位はEMS(電子機器受託生産)世界最大手、鴻海科技集団(フォックスコン・テクノロジー・グループ)、3位は携帯端末用チップセット大手の聯発科技(メディアテック)。新頭穀が伝えました。
 
 TSMC、ホンハイ、メディアテックと、業態は異なるものの、台湾の情報通信技術(ICT)産業を代表する企業3社がそろって台湾勢トップ3を占めたのは、さすがというか、やっぱりというか意外感がありませんでした。



 



 4位以下は、ノートPC受託製造大手、和碩聯合科技(ペガトロン)、電源供給ユニットや電子部品の、台達電子工業(デルタ)、パネルの群創光電(イノラックス)、スマートフォン世界大手の宏達国際電子(HTC)、パソコンや携帯端末受託製造の緯創資通(ウィストロン)、パソコンの華碩電脳(ASUS)、パソコン受託製造の仁宝電脳工業(コンパル)と上位10社は全部ICTに関連する企業です。



 



 日本人として気になるのは、上位10社に日本企業が全く入っていないこと。サムスン電子を除いて、全部米国企業でした。研究開発費の大きさのランキングで、トヨタ自動車が10位に入っています。




(参考)http://newtalk.tw/news/view/2016-10-31/78620




 PwCは、研究開発(R&D)がますますソフトウエアの開発にシフトしていると指摘しています。日本企業が、グローバル・イノベーションの上位に入らないのは、伝統的な製造業は強いが、ソフトウエア面が弱いからと思います。



 



 この点、台湾も1000社ランキングに入ったのは、モノづくり企業ばかり。何とかしないと、日本も台湾も食えなくなる時代がきてしまうかも知れません。