22021年2月28日海 台湾高速道路のスピード測定カメラに台湾製と偽り中国製が大々的に使われていることが発覚した。車のナンバーから走行時刻、走行経路まで個人情報を収集できる。国の安全保障への大きな脅威になるとみて、台湾交通省は撤去することを決めた。

 スピード測定カメラは、台湾北部の交通関連の測定機器を独占する東山科技(新北市)が受注し、台湾の高速道路の多くの場所に設置した。台湾製を偽っていたが、中国浙江省杭州市の企業の製品であることを、台湾の交通問題に詳しいブロガーが暴露した。

 カメラは、米政府が人権問題を理由に制裁対象にした、中国の監視カメラ大手、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)の関連会社の製品とみられる。今回の発覚直後、この関連会社は、自社のウェブサイトから、東山科技との提携に関する部分を直ちに削除。かえって台湾のネット上で議論を呼んだ。

 ハイクビジョンは、米国の生産を逃れる目的で、中国や米国に会社を設立。メーカー名を「ロンダリング」して各国の企業と取引している。ブロガーによれば、東山科技は事情を知りながら取引をしていた。

 東山科技は、高速道路のほか、各地の警察を通じ市中道路などに、スピード測定カメラのほか、防犯カメラなども納入している。台湾軍の基地近くに設置されている。東山科技は事実上、台湾の交通利権を握る政商の一族が経営しているとされる。

 林佳竜交通相は、調査チームを結成し、東山科技のスピード監視カメラと部品などの産地について調査を行う方針。中国製でないこと証明できなければ、撤去を命じる考えだ。

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