高雄武徳殿 高雄市鼓山区の市指定史跡「武徳殿」でこのほど、剣道など日本武道や舞踊、茶道などの日本文化を紹介する恒例の催し「武徳祭」が行われました。ニュースサイトの新頭殻が21日伝えました。(写真は新頭殻のキャプチャー)

 高雄市政府文化局によると武徳殿は、日本統治時代の台湾総督府高雄州警務部の「大日本武徳会支部」の建物で、大正13年(1924年)に完成し、高雄警察署が管理していました。警察官らの武道の稽古場として剣道場と柔道場に分かれていました。
 第二次大戦後は、鼓山区国民学校(小学校)の宿舎として使われましたが、その後空き家となり、一時は荒れ果てていたということです。

 1999年、高雄市民政局が史跡に指定。03年に高雄市文化局が発足後、1年かけて修復が行われました。高雄市剣道文化促進会が運営を受託していましたが、16年から文化部が直接管理するようになりました。

 日本統治時代、台湾各地に武徳殿が建てられましたが、当時の姿をとどめているのは高雄市を含めわずかとのこと。高雄の武徳殿は、日本と台湾の伝統建築様式が融合した美しい建物です。

 武徳祭では毎年、地域の人々に日本文化を体験してもらう活動が行われています。今年は、日本舞踊、茶道、華道の体験イベントが行われたとのことです。

中国・天津にも残る武徳殿
 
 天津武徳殿私事ながら筆者が留学した中国・天津市にも武徳殿が天津市の歴史的建築に指定され当時のままの姿をきれいにとどめています。現在は天津医科大学本部病院図書館です。

 筆者が1989年に留学当時、武徳殿は病院付属(当時は大学病院ではなかったと記憶)の建物として使われ、荒れた感じでした。その後、修復して建築当時の姿を取り戻したようです。

 天津の武徳殿は、日本の1930年代に流行した帝冠様式という鉄筋コンクリート造の建物に和風の瓦屋根を載せた様式です。

 筆者としては、高雄武徳殿の方があまり厳しくなくて親しみが持てます。大正の建物だからでしょうか。台湾らしい橙色のレンガが美しいですね。