2017年11月1日金門 国共対立の最前線でかつて中国本土と激しい砲撃戦を展開したことで知られる台湾・金門県を訪れた観光客が、今年9月末現在約54万5000人と、前年同期比で51%増えたことが分かりました。県政府による観光PRが成果を挙げたようです。聯合報が伝えました。(写真は聯合報のキャプチャー)

 今年9月末までに金門県を訪れたのは54万4984人。うち台湾人が9万6325人、中国人が7万7622人、外国人が1万1280人でした。ただ、中国人は前年同期比で10万8270人減ったそうです。

 同県観光処の陳美齢処長によると、今年は陳福海県長(県知事)の音頭で、創造性ととセールス活動を組み合わせた観光PR活動を活発に行いました。

 同県では、様々な年齢層の観光客を掘り起こそうと各種の観光イベントに力を入れました。若者向きの「Quemoy国際音楽フェスティバル」、親子連れ向けのイベント、アウトドア派向けの「太武山古道」登山イベントなどを企画し好評だったということです。

 「要塞の島」であることを前面に、軍事施設や戦跡を巡るイベントや、エアガンを撃ち合う「サバイバルゲーム」関連の催しも行い、かつて金門県で勤務した元軍人やゲームの愛好者を引きつけました。

 同処によると、ツアーではなく、個人観光客が大幅に増えたことも特徴です。陳美齢処長は「金門県の観光は今後も堅調に発展すると思う」と話しています。