2017年12月15日中国軍 中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)後、中国軍機が第一列島線を突破し台湾本島周辺を取り囲むように飛ぶ長距離飛行訓練が常態化しています。台湾は警戒を強めていますが、台湾空軍にとって、これまで未知だった中国空軍の状況を知るとともに、自らの練度を上げるチャンスにもなっているそうです。風伝媒が伝えました。

 中国軍の訓練は飛行距離も参加機数も拡大しています。11月20日は、20機近くが3つの編隊を組み、台湾とフィリピン間のバシー海峡を抜けました。また、飛行距離、飛行時間とも過去の2倍に伸びました。

 台湾空軍によると、H6爆撃機を護衛するSu30戦闘機はこれまで、海に出たとたん引き返していましたが、11月20日は空中給油機IL78を伴って海上に出てきました。早期警戒機も随伴し、完全に攻撃の陣形だったそうです。

中国軍の訓練はまだ初歩段階と分かる
 
 台湾空軍によると、中国軍の訓練方法も編隊の組み方も、米軍の模倣です。ただ、長距離海上訓練の頻度は増しているものの、飛行経路は固定し、機体や操縦士は輪番で訓練しているもようで、訓練はまだ初歩段階とみられるそうです。

 中国軍はこれまで海上飛行の経験が少なく、海上は陸地と異なり飛行位置を知るための手掛かりが乏しいため、操縦士は相当のプレッシャーを感じているはずだそうです。中国軍が攻撃力を備えるまでには、さらに長い時間が必要とみられています。
 
 一方の台湾空軍はこれまで、防空識別圏(ADIZ)内で海上訓練を積み重ねており経験が豊富です。周辺空域と航路にも熟知しており、中国軍が侵入した場合、台湾軍は有利な地点を選んで、攻撃と防御を行うことが可能です。

 現在のところ、台湾周辺では台湾空軍が中国軍に対し、まだ優勢を保っています。しかも、中国軍の訓練に合わせて台湾側も訓練空域をどんどん拡大しているそうです。夜間海上訓練も台湾空軍は既に行っていますが、中国軍が実施した形跡はありません。

敵情把握と攻防訓練のチャンス

 またこれまで台湾空軍は、これまで中国軍との接触がまれでした。ところが最近、中国軍の飛行が頻繁になったため、台湾軍は仮想敵を近距離から実際に観察するという機会を与えられました。また、中国軍の飛行は、各種の攻防術を訓練するチャンスにもなっています。中国軍の来訪も、悪いことばかりではないそうです。