井上雄介のたいわんブログ

ほぼ台湾の話題、時々中国…。

カテゴリ: 文化

2017年11月15日国鉄 JR東日本が寄贈した世界初の寝台電車「583系」の車両2両が14日夜、鉄道博物館として整備が進む台北市信義区の「台北機廠組立工場」跡に到着しました。深夜にもかかわらず熱心な鉄道ファン約30人が出迎えました。新頭穀が15日伝えました。(写真は新頭穀のキャプチャー)

 583系電車は、電車タイプの寝台列車として世界で最も早く開発されされ、鉄道ファンにとり垂涎の的。一部のファンが到着の模様をネットで中継し、惜しくも現場に来られなかった愛好家が、パソコンやスマホの画面を通じて見守ったということです。

 583系電車は、1967~68年に当時の国鉄が導入し、2017年4月に全部が引退しました。昼間は椅子の一般列車として使え、夜には寝台車に早変わりします。導入当時は最新式の電車でした。

 JR東日本は今年8月、583系電車の台湾への寄贈を決め、台湾の鄭麗君文化相も出席して、埼玉県さいたま市の鉄道博物館で贈呈式が行われました。

 「台北機廠組立工場」は、台湾鉄路管理局(台鉄)の旧車両工場。日本統治時代の1935年(昭和10年)に建設され、現在も当時の建物がそのまま残り「工業遺跡」に指定されています。
 工場の敷地一帯は「台北機廠国家鉄道博物館園区」として文化部が管理。遺構の修復が段階的に進められており、将来は鉄道博物館を開設する予定です。同園区は、事前に申し込めば市民も見学できます。

「台北機廠組立工場」内でコンサート

 文化部は17日、「台北機廠組立工場」跡で台湾国立交響楽団のコンサートを開催します。「工業遺跡」内でのコンサートは初めて。南投県と台北市の小学生と教員約100人が招かれました。鉄道博物館と文化財の修復事業に対する市民の理解を深めるのが目的だということです。

2017年11月7日福建1000人 福建省政府が、少なくとも1000人の台湾人研究者を省内の大学に招く計画を進めていることが分かりました。台湾の大学での将来を悲観する若い台湾人研究者の中には、心動かされる人々も少なくないようです。英BBC放送中国語版が6日伝えました。

 台湾人学者が中国本土の大学で教職に就くことは珍しくないものの、1000人もの招へい計画は初めて。海外留学経験がある優秀な若い研究者の中には、応募を検討する人もいます。家庭の事情などで事情で台湾を離れられない学者も、中国本土なら数時間で戻れることも魅力です。

 台湾の大学で「助理教授」からキャリアをスタートさせた場合、月給は7万5000台湾元(約28万円)前後。台湾で高給とはいえないまでも少なくありません。ただ、研究費はベテラン教授が独占する傾向があり、研究を続けるには言うことを聴く必要があるため、若い研究者がやる気を失ってしまうそうです。

 中国本土には優秀な研究者や名門大学が多い上、有名でなくても新設大学の中には素晴らしい研究環境に恵まれ、台湾より優れているところもあるそうです。

台湾の大学に残るのは最悪の選択?

 中国の大学に勤務する台湾人研究者によると、中国本土の大学は新設ならポストの空きが多く、昇進のチャンスにも恵まれています。ベテラン教授が研究費を独占することもありません。政治的不自由さには当初は戸惑ったものの「どんな時に口をつぐむべきか」をマスターするのは簡単だそうです。

 中国の大学に勤務した後、他国に転じる道もあります。学術的な業績を上げれば、実業界に入ることも可能です。いずれにしても台湾の大学に残るよりは、将来に展望が開けるという訳です。

2017年11月1日金門 国共対立の最前線でかつて中国本土と激しい砲撃戦を展開したことで知られる台湾・金門県を訪れた観光客が、今年9月末現在約54万5000人と、前年同期比で51%増えたことが分かりました。県政府による観光PRが成果を挙げたようです。聯合報が伝えました。(写真は聯合報のキャプチャー)

 今年9月末までに金門県を訪れたのは54万4984人。うち台湾人が9万6325人、中国人が7万7622人、外国人が1万1280人でした。ただ、中国人は前年同期比で10万8270人減ったそうです。

 同県観光処の陳美齢処長によると、今年は陳福海県長(県知事)の音頭で、創造性ととセールス活動を組み合わせた観光PR活動を活発に行いました。

 同県では、様々な年齢層の観光客を掘り起こそうと各種の観光イベントに力を入れました。若者向きの「Quemoy国際音楽フェスティバル」、親子連れ向けのイベント、アウトドア派向けの「太武山古道」登山イベントなどを企画し好評だったということです。

 「要塞の島」であることを前面に、軍事施設や戦跡を巡るイベントや、エアガンを撃ち合う「サバイバルゲーム」関連の催しも行い、かつて金門県で勤務した元軍人やゲームの愛好者を引きつけました。

 同処によると、ツアーではなく、個人観光客が大幅に増えたことも特徴です。陳美齢処長は「金門県の観光は今後も堅調に発展すると思う」と話しています。

2017年10月25日標準時 台湾標準時間が現在のように「GMT(グリニッジ標準時)+8時間」と同じであるのは、中国への従属を示すものだとして、日本や韓国と同じ「GMT+9」に改めよとの提案が市民から出ています。風伝媒が伝えました。(写真は中国時報のキャプチャー)

 国家発展委員会の提言用のウェブサイトに掲げられたもので、「GMT+8」を維持するべきだとの意見も出ました。両案とも規則が定める一定数の賛同があったため、同委員会が検討を始めました。

 反対意見は、「GMT+9」に改めると市民生活を混乱させる上、もともと台湾は中華人民共和国に従属していないので、わざわざ標準時間を使って従属関係にないことを強調する必要はないとしています。
 
 同委員会の提言用ウェブサイトでは、中国の五星紅旗を公共の場で掲揚することを禁止せよとの意見も掲げられました。五星紅旗を掲揚した場合は、「国家分裂外患内乱罪」を適用せとの意見で、こちらも一定数の賛同がありました。

日本統治時代は戦時を除き「GMT+8」
 
 台湾紙・中国時報によると、日本統治時代、台湾は当時の日本の「西部標準時」が適用され「GMT+8」でしたが、戦時の1937年に日本と同じ「GMT+9」に改められました。ただ、戦後の1945年9月、台湾総督府の告示で「GMT+8」に戻されました。

 日本統治時代も、戦時を除けばほとんど「GMT+8」だったことになります。中国寄りの報道姿勢で知られる中国時報は「GMT+9」を「脱中国化と日本寄り」の象徴とするのは歴史に対する無知だとからかっています。

 文語文2019年導入の高校国語科の指導要領を巡り、四書五経など「文語文」が占める割合を巡る論争で、教育部国民学前教育署の邱乾国署長は10日、専門家45人による課程審議会の表決で45~55%にすることを決着めたと発表しました。新頭穀が10日伝えました。(写真は風伝媒のキャプチャー)
 
 風伝媒によると、指導要領案を作成する国家教育研究院が当初45~55%とする案をまとめましたが、教育部の課程審議会で、30%に引き上げるべきだとの提案が出てけんけんがくがくの議論が巻き起こりました。結局、「文語文」重視派の勝利に終わりました。

 文語文は儒教思想と絡むので、単に教養の問題というより政治とも関わりがあります。中国文明を相対的にみるかどうかで、文語文へのスタンスが違うようです。戦後、日本で漢文教育がほとんど消滅した背景と通い合うものがあります。

 自由時報によると、今回の文語文重視派の勝利に対して、台湾清華大台湾文学研究所の陳万益名誉教授は「とても失望した。古い国語教育体制にまだがんじがらめになっている」と話しています。高校の教師ら現場からも、もっと口語文の割合を増やすべきとの意見が挙がっています。

 今回の決定に際し、教育部も思想面で配慮をしており、教材の「中華文化基本教材」は「四書」に限らず、墨子や莊子など儒家以外の諸子百家からも採用することを決めました。

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