イノウエのたいわんブログ

ほぼ台湾の話題、時々中国…。

カテゴリ: 中台関係

2018年8月16日八 蔡英文総統が南米訪問の帰途、トランジットのため滞在した米ロサンゼルスで12~13日(台湾時間)、台湾系の有名チェーン・カフェ「85度C」に立ち寄ったところ、中国本土系のネットユーザー多数が「台湾独立派のコーヒー店だ」として強く反発し、ボイコットを呼びかける騒ぎが起きました。(写真はVOAのキャプチャー)

 米ブルッキングス研究所の中国問題の専門家、リチャード・ブッシュ氏は米公共放送ボイス・オブ・アメリカに対し「でたらめにもほどがある。下劣極まるいじめだ」と強く批判しました。

 台湾紙・聯合報によると、蔡総統はロサンゼルス滞在中、車列を止めて「85度C」に立ち寄り、蔡総統の名前が入ったクッションを贈られました。

 ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)によると、「米国華人社団聯合会」の鹿強主席がただちに「85度Cは中国本土で金もうけをしてるのに、台湾独立を支持している」と強く批判。中国政府系メディアが、鹿主席の発言を報じると、中国本土のネットが猛烈な85度Cたたきを始めました。

福建省・泉州当局が嫌がらせの立ち入り検査

 85度Cの中国の公式ミニブログは、批判が殺到して閉鎖い追い込まれました。また、福建省泉州市の85度Cの店舗は突然、「市場監督管理局」から「国慶節(10月1日)が近づいた」として立入検査を受け、食材を床に置いていたとして改善命令を受けました。いやがらせとみられます。

 85度Cは急きょ公式サイトで「『92コンセンサス』への断固とした支持は変わりません。当社は、両岸(中台)関係の発展を引き続き推進します。両岸は家族です」などとするコメントを発表しました。「92コンセンサス」は、「1つの中国」に対する中台当局の1992年の合意を指しています。

「両岸一家」は美しい家庭とは言えない

 リチャード・ブッシュ氏は「台湾独立派の蔡英文総統が立ち寄ったから、店も台湾独立派の企業だというのは、でたらめもほどがある。下劣極まるいじめだ」と批判。「(85度Cが)両岸は家族だと言ったのは皮肉に富んでいる。台湾がこの家庭の一員なのだとしたら、うるわしい家庭とはとても言えない」と語りました。

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 2018年7月5日林「台湾武力統一はありえず」ーー。陳水扁政権時代に国防部副部長(文官)を務めた国際関係の専門家で、中国人民解放軍に詳しい林中斌さん(76)がこのほど、米公共放送ボイス・オブ・アメリカのインタビューに応じ、米朝首脳会談後のアジア情勢の見通しについて語りました。(写真は風伝媒のキャプチャー)

 中台関係が緊張する中、2020年にあるともいわれる、中国による台湾の武力衝突について、林氏は「絶対にありえない」と断言しました。

 林さんによれば、「戦わずして勝つ」が最高の兵法であり、武力統一により経済を破壊し、住民を殺傷して人心を離反させれば、取り返しがつかなってしまいます。ミサイルで台湾を焦土にできる実力を後ろ盾にしながら、経済、外交、心理、観光、宗教など様々な方法を使えば、台湾人の心をつかむことができます。

 上策は「戦わずに統一すること」、さらに上策なのは、台湾人も気づかないうちに取り込んでしまうことだそうです。確かに若い人を中心に、中国を羨ましがる台湾人が増えているような気がしますが、「統戦」の成果なのかも知れません。

 とにかく林さんの結論は「武力統一を考えるほど、中国はバカではない」ということです。それに、林さんによれば、武力統一を叫んでいるのは、評論家ばかりで政府は口にしたことがないそうです。

台湾旅行法と米台軍事交流

 米国が「台湾旅行法」成立させて高官の往来を可能にしたり、軍事交流を活発化させているように見えます。しかし、林さんによれば、米中は核兵器を持つ大国同士のため「両国は決して一線を超えない」と述べ、米台関係は今後も特に変化はないとの見立てです。

 「台湾旅行法」は議会が可決しただけ。米国で議会と行政とは別もので、可決と実行は全然違うそうです。

 軍事交流も、米台はこれまでも非公式に交流を重ねてきました。今後の違いは、米軍人が制服を着るか着ないかです。林さんは「米国人は現実的なので、制服を着るという表面的なことにこだわらない」と見ています。今後も、目立たない形で、台湾への協力を続けるだろうということです。

習近平氏は権力にしがみつかない

 林さんのインタビューで興味深いのは、習近平氏に対する評価です。林さんによれば、意外なことに、習近平氏は権力にしがみつきたいとは、考えていないそうです。

 その理由は、習近平氏の父親の習仲勲氏の名を汚さないため。中国で習仲勲氏は、まっすぐで公正な人物と評価され、今でも尊敬されています。

 林さんによれば、習近平氏は、父親の歴史的な評価を汚すことを何よりも恐れており、権力にしがみつく姿をさらす気はないのだそうです。

 ただ、習近平氏は、現在の中国は、穏やかな文人ではとても統治できないと考えており、後継者が受け継げるよう、安定した党と政府の体制をつくろうと、躍起になっているとのこと。

 林さんによれば、国家主席の任期を撤廃したのも、そういう体制づくりの一環で、憲法なんて彼が安心するまで今後何回も改正するだろうということです。

 単に2022年以降も権力にとどまる目的だけなら、党総書記と中央軍事委員会の地位で十分じゃないかというのです。

 林さんによれば、とにかく今の習近平氏は国内問題で手一杯なんだそうです。台湾統一問題は、国内情勢が良くなれば、習近平氏が自ら語ったように「自然と解決」するとみられます。

 ですから林さんは、少なくとも習近平氏の任期中、台湾統一に踏み切ることはないだろうとみています。

  林中斌さん: 1942年生まれ。台湾大学地質学科卒。米ジョージタウン大学で政治学博士号取得。行政院大陸委員会第一副主任委員、国家安全会議諮詢委員、国防部軍政副部長などを歴任。専門は中国軍事、中国外交、中国政治、中台関係、国際関係。


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 2018年6月7日蔡NGO「台湾守護民主平台」がこのほど発表した世論調査の結果によると、発足から2年目の蔡英文政権の実績について、与党・民進党の支持者の50%が「満足していない」と答えました。

 「満足している」は46.8%で、民進党支持者で「不満」が「満足」を上回ったのは初めてだそうです。(写真は上報のキャプチャー)

 国民党支持者だと「満足していない」が97.6%、民進党と同じく台湾独立志向の緑派の野党、時代力量の支持者も78.4%が不満を表明しました。無党派層でも不満足の割合は87.4%に達しました。

 蔡政権への不満は、党派を超えて広がっています。市民の切実な要望に応えていないことが要因とみられます。

少子高齢化対策に不満

 最大の不満の1つは、介護など高齢化対策と、保育や幼児教育など少子化対策が不十分なことで、8割が不満を感じています。

 また、やはり8割もの回答者が、総統に立法院(国会)での報告を義務付ける憲法改正を求めていますが、実現していません。

対中政策には諦めムード

 焦点の対中政策では、蔡政権が否定する「92コンセンサス」に対し、反対する回答者が減少しています。

 「92コンセンサス」は、1992年「1つの中国原則」に関し中台が口頭で達成したとされるもの。

 支持政党別では、対中統一派の新党支持者は100%、国民党支持者の84.9%が賛成する一方、台湾独立志向の社民党は92.9%、時代力量は77.5%、民進党は77.4%が反対です。

 ただ、昨年の同じ調査で「92コンセンサス」受け入れ反対が56.6%だったのに、今年は46.7%に低下しました。台湾人の生命、財産の不利益を避けるため、受け入れもやむなしと考える人が増えているようです。
 
 一方で、台湾の民主体制を防衛するための努力が足りないと考える回答者も8割近く、特に20~29歳では85.4%に達しました。

 軍事だけでなく、経済、文化、教育などあらゆる面で行われる中国の浸透に、台湾の民主体制を守るための対抗が不十分と考えてます。

 蔡英文総統の対中姿勢は頼りないため、諦めムードが漂い始めたということでしょうか。

 中国に対抗する上で、「現状維持」を唱えたり、「92コンセンサス」を否定したりという消極姿勢でなく、もっと強くリーダーシップを発揮して欲しいというのが、今回の調査結果に表れた民意のようです。
 

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2018年5月14日腸 15日付自由時報(電子版)によると、中国軍がこのところ台湾周辺に戦闘機を飛ばしたり、航空母艦を航行させたりして武力恫喝を行っていることについて、米ハドソン研究所海軍力センターのセス・クロップシー主任は「ナショナルレビュー」誌に「米国は、中国に継続的な台湾侵略をやめさせよ」と呼び掛ける論文を掲載しました。

 クリップシー主任の論文は、中国軍による最近の実弾演習、空母・遼寧の台湾海峡航行、戦闘機による台湾周回飛行を取り上げ、徐々に領土を切り取る「サラミスサイス戦略」と同様の「小侵略だ」と指摘。「このような行為がかえって、第一列島線における台湾の重要な役割を浮き彫りにした」と述べました。

 論文は、トランプ米大統領の対台湾政策は歴代の米政権よりましだが、限定的な措置だけでは将来のアジアでの武力衝突につながる誤解を与えかねないとして、確固たるアジア政策を定めるよう政権に求めています。

 クリップシー主任は「台湾は、今後の米中、日中間の競争で焦点となる。米国は、中国の拡張主義を抑制するため、一貫したアジア政策を持っち、台湾の防衛を強化すべきだ。台湾に対する『サラミスライス戦略』をやめさせよ」と呼び掛けました。

退役米海兵隊大佐も「周回飛行」に警戒
 
 風伝媒によると、グラント・ニューシャム米海兵隊退役退大佐で日本戦略研究フォーラム上席研究員も14日、ニュースサイト「アジア・タイムズ」で、中国軍が軍用機を台湾周回飛行させていえるのは「台湾統一を無期限に引き伸ばすことできない」との警告だとする評論を発表しました。目的は台湾を屈服させることとみられます。

 一方でニューシャム氏は、台湾への武力行使は、人命と財産の損害が大き過ぎるとして「実際に行われることはないし、あってはならない」としています。

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2018年4月24日攻 ニュースメディアの上報は23日、兵器研究機関の国家中山科学研究院が、射程距離1000キロの巡航ミサイルの量産を計画していると伝えました。同研究院は既に、米国にレーザージャイロスコープ600個や制御用のインターフェースなど基幹部品・設備の購入を申し込んだとのことです。

 同研究院は、現有の巡航ミサイル「雄二E」の飛距離を伸ばすか、中距離巡航ミサイルの「雲峰」の量産を計画しているとみられます。射程距離1000キロなら、上海、江蘇省・南京、広東省・広州などの重要都市が攻撃対象となります。

 同研究院が購入を申し込んだレーザージャイロスコープは、ミサイル飛行中の方向、速度、高度、姿勢などの情報を提供するもので、命中精度の向上に役立ちます。

 米国は既に、長年続けてきた兵器の基幹部品・素材の台湾への売却規制を緩和しています。台湾側は、第三国を経由するなどの必要がなくなりました。

 同研究院は2001年から「雄二E」の原型の開発に着手。試行錯誤を繰り返しながら開発を続け、2004年に2回の試験に合格。既に240本を生産しています。


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