2017年11月6日パスポート 中国本土とロシア・ウラジオストクを巡る観光ツアーに参加した台湾市民のため、主催旅行会社が中国本土のパスポートを勝手に取得し渡していたことが分かりました。聯合報が6日伝えました。(写真は聯合報のキャプチャー)

 ツアーに参加した台中市の20人は、楽しいツアーから帰国後まもなく、地元の戸籍事務所から台湾パスポートの没収と戸籍抹消するとの通知を受けてしまいました。少なくとも1人が、既に戸籍抹消の手続きを済ませました。

 台湾は二重国籍を容認していますが、「両岸関係条例」により中国本土への戸籍登録とパスポートの取得を認めていません。中国本土で戸籍登録すれば、台湾での戸籍が抹消され選挙権や公職に就く権利がなくなります。

 ただ、納税の義務もなくなりますので、案外誘惑も大きいかもしれません。

 旅行会社によるパスポートの取得が、台湾統一工作の新手の手法なのか、便宜上のことなのかは分かっていません。聯合報の論評は、このような方法で中国本土のパスポートが作成されることに対し、台湾はどう対処するかを考える必要があると指摘しています。

 中国本土の市民は、ロシアの一部都市をノービザで観光できます。一般にロシアのビザ取得は面倒で費用が高いため、旅行会社が台湾客のため中国本土のパスポートを取得したものとみられています。参加した台湾人も、旅行会社に任せ切りにしていたとみられます。

台湾に750万人の中国公民予備軍
 
 パスポートは「台胞証」(台湾居民来往大陸通行証)を根拠に発行されたとみられます。

 台湾の2300万人の国民のうち、中国渡航歴があるのは750万人で、いずれも台胞証を所持しています。これだけの人数が、中国のパスポートが発行されて、中国公民になる恐れが出てきました。

 中国公民になれば台湾の戸籍が自動的に抹消されてしまいます。台湾政府は対応を迫られそうです。