イノウエのたいわんブログ

ほぼ台湾の話題、時々中国…。

タグ:国防総省

2019年12月8日積 台湾メディア、風伝媒などによると、米政府が、台湾のファウンドリー(半導体の受託製造企業)世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)に、米国への工場設立を積極的に働き掛けている。米ニューヨーク・タイムズ紙は十月末、米国防総省が米国での半導体製造を切望しており、TSMCこそ意中の企業だと報じた。

 米商務省も今年六月、首都ワシントンで外国企業の代表を招き、恒例の投資誘致のイベントを行った際、TSMCの劉徳音会長をご指名で招いた。劉会長は別室に呼ばれ、商務省と密談を行ったが、工場設立を口説かれたとみられる。

 台湾版NSC(国家安全保障会議)の高官によれば、米国防総省は、信頼できるパートナーを囲い込み、ハイテク産業の厚みを増そうと躍起だ。中国との貿易紛争が、技術戦や実際の戦争に発展した場合でも、技術力で米軍の優勢を維持する狙いがある。
 
 この高官は、米国防総省が最も引き入れたいのは、韓国のサムスン電子とTSMCだとみる。現在、最先端の七ナノメートルの半導体をつくれるのはこの二社だけだからだ。

 トランプ政権の対中国政策の立案者であるピーター・ナバロ大統領補佐官らは、半導体の米国内自給を強く主張している。しかし、実際には戦闘機、軍艦、ミサイルともTSMCに強く依存。米主力戦闘機F22は、情報分析能力が強さの鍵だが、それを支える「センサーフュージョン技術」にも、外国製半導体が不可欠だ。

 米国が最先端の半導体を自給するにはTSMCを米国に呼ぶのがてっとり早い。また、米国が台湾企業の秘密保持の能力をかなり疑っていることも、米国への誘致にこだわる原因との見方がある。できれば、米国の監視下で製造させたい。

ただ、TSMCの劉会長は、建設と運営コストが高すぎるとして、米国への工場設立には及び腰。劉会長はかつて、ワシントン州カマス市への工場設立を口にしたことがあるが、今は沈黙している。ただ、もし工場を設立しなければ米の報復もありうる。

 先に引退したTSMCの創業者である張忠謀前会長は、「われわれは地政学上、戦略家たちの争奪の的となってしまった」と、憂慮を口にした。

★参考情報★
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国防総省次官補 16日付聯合報によると、米国防総省のデビィッド・ヘルビー(David Helvey)アジア・太平洋担当国防次官補代理らが14日、米首都ワシントンのシンクタンク「グローバル台湾研究所」で講演し、徴兵制から志願兵制への移行を念頭に、台湾軍に対しマンパワーの点検をしっかり行うとともに、人材のリクルートに力を入れるよう提言しました。今後のマンパワーの低下に懸念を示したと言えそうです。(写真は聯合報のキャプチャー)

 ヘルビー氏が示したマンパワーの点検の中身とは、現役と予備役軍人のバランス、予備役軍人の役割の再考、予備役軍人と社会との関係について目配りなどです。予備役を充実させて、いざという時、下級士官を中心に即座に動員できる態勢を整えよということかと思います。

 ウォレス・グレグソン前国防次官補も講演し、台湾軍が志願兵制へ変更しようとする中、若者に対し軍人になることの利点について正確な情報提供が行われていないと指摘しました。リクルートに熱心に取り組むよう提言したものと言えそうです。

 米軍では退役軍人に対し、失業保険の給付、高等教育や職業訓練向けの補助金など手厚い福利厚生制度があるそうです。グレイソン前次官補は、台湾でも若者の軍隊への参加を促すため同様の制度が考えられると述べました。

台湾軍の機密保持能力に疑義

 ヘルビー氏はまた、米台の防衛協力の強化にとって、台湾側の秘密保持が課題だと指摘しました。ベルビー氏は、台湾と米軍需産業間で緊密な連係が必要と述べましたが、そのためには台湾側の秘密保持が前提になると指摘しました。

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