イノウエのたいわんブログ

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2019年7月17日韓 2020年の台湾総統選挙の国民党の候補者予備選挙が15日行われ、韓国瑜・高雄市長が勝利しました。予備選は固定電話による世論調査の結果によるもので、韓候補の動員力が勝因とみられています。民進党には、現職の蔡英文総統の敵ではないとして、喜びが広がっているそうです。また、韓氏に反対する国民党支持者の票が狙えるため、柯文哲・台北市長が立候補を口にし始めました。台湾誌・新新聞(電子版)が伝えました。

 国民党によると、総統予備選は、5つの世論調査機関により7月5日から14日に行われ、1万5189件の有効回答が集まりました。党外候補者との比較調査への回答を85%、党内候補者同士の比較調査への回答を15%それぞれ採用し、支持率を計算しました。台湾最大の通信キャリア、中華電信の固定電話の契約者だけが対象となりました。

 この結果、韓国瑜氏が44.805%で首位、EMS(電子機器受託生産)世界最大手、鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘前董事長が27.73%で2位、朱立倫・前新北市長が17.9%で3位となり、韓市長が当選しました。党外候補者との比較で、韓国瑜市長の支持率は、蔡英文、柯文哲の両氏を30ポイント上回りました。

 世論調査に詳しい国民党関係者によると、韓氏の支持率は通常は3割程度なのに、予備選では5割に迫りましたが、実力を反映するものではないそうです。熱狂的な支持者を持つ韓氏が、支持者を自宅の電話前に待機させていたことの結果だとみられるそうです。

 韓国瑜候補は、国民党支持者の中でも、知識層と経済界に支持が広がっていないそうです。国民党支持者の中で、韓候補反対派が3割に上るとの調査結果もあります。若年層や無党派層の支持も得られていません。

 国民党のベテラン立法委員(議員)は「韓国瑜候補は、わずか3割の韓ファンの支持と、国民党地方組織の動員力だけが頼り。行政経験が豊富で、米国の支持を受け、反中カードを切れる蔡英文総統に勝てるだろうか」と述べ、憂慮しています。

 予備選挙の結果に対し、韓支持者は興奮、民進党支持者は喜び、柯市長は出馬をほのめかしました。国民党の反韓国瑜派と中間層の票が柯市長に向かう可能性があるためです。

 台中市の国民党関係者は「蔡英文候補が庶民層の心を打つのは行政経験でなく、中国の一国二制度に反対しているためだ。香港の逃亡犯条例改正反対デモの効果で、昨年の統一地方選で国民党に投票した若者と中間層の票が、蔡候補に向かっている」と話しています。


★参考情報★
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台湾総統選で国民党の郭、韓国瑜両候補が暗闘 中国は韓候補支持か
韓国瑜氏の花蓮集会に15万人 総統選出馬を初めて公言
テリー・ゴー候補、「馬前総統の操り人形」報道に激怒

2019年6月5日郭 台湾紙・聯合報(電子版)によると、台湾総統選挙に出馬を表明している(電子機器受託生産)世界最大手、鴻海(ホンハイ)科技集団の郭台銘(テリー・ゴー)氏は5日、「馬英九前総統のグループに背後から操られている」との台湾紙・中国時報の報道に激しい怒りをぶつけました。(写真は中国時報のキャプチャー)

 郭氏は同日、新北市で中国時報の紙面を手にしながら「今朝、報道を見ただけで血圧が急に上がった」と怒り、「郭台銘中傷の総司令部はここだ。最大の隠れ韓国瑜支持派だ」とまくしたてました。中国時報紙の経営者は、総統選への出馬を事実上表明した韓国瑜・高雄市長を支持していることが知られています。

 中国時報(電子版)は同日「馬氏が背後の影武者か、韓国瑜氏への対抗操る」と大きな記事を掲載。馬英九前政権のグループが「反韓国瑜戦線」を結成、馬前総統が毎日のように郭氏に電話し、総統選準備の状況を気遣っているなどと報じました。

 ネットメディアの風伝媒によると、郭氏は「候補者の支持者が互いに攻撃し合っている。戦略もみんなを団結させる方策も持っていない」などと国民党を批判しました。

 国民党内部でも総統選をめぐる内紛を懸念する声が上がっており、国民党前新北市長で、総統選候補の1人である朱立倫氏も「国民党に戦略がないと」と執行部を批判しています。



★参考情報★
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韓国瑜氏は総統選立出馬を決めた 担がれるのを待っているだけ 陳水扁元総統が見方
韓・高雄市長が事実上の総統選出馬宣言  国民党の候補者選出方法の変更が条件
郭台銘氏、総統選出馬の有無を一両日中に表明へ ホンハイ株2.35%値上がり

  2019年2月21日韓2020年総統選挙に向け野党・国民党候補の人選に注目が集まる中、高雄市観光局の潘恒旭局長が「前新北市長の朱立倫氏が、台北市長の柯文哲氏に世論調査で勝てないなら、高雄市長の韓国瑜氏が総統選挙の候補として、国民党に起用されるチャンスがある」と述べました。風伝媒が21日伝えました。(写真は風伝媒のキャプチャー)

 潘局長の発言は不適切で、越権行為だとして批判の声が相次いでいます。韓市長も21日、「言葉を慎むように注意した」と述べました。

 台湾の総統選挙は事実上、まもなくスタートします。最近の世論調査によれば、韓国瑜市長が参戦すれば、立候補を正式表明し再選を目指す蔡英文総統や、無党派ながら有力候補とみられる柯文哲氏を上回る支持を集めると見られています。

 潘局長の発言は、世論調査で、国民党の有力候補者の1人である朱立倫氏への支持が柯文哲氏を低迷するなら、韓市長の出番だというもので、さほど不適切なものではありません。

 韓市長もそのあたりの事情がよく分かっていればこそ、余計に慎重になっているようです。「このような重大事への発言は、なるべく減らすべき。潘恒旭氏の職責は、高雄の観光を多彩なものにすることだ」と述べ、ことさら慎重な発言を求めました。

 昨年11月の統一地方選で、国民党大勝の流れを造った韓市長。当選後も人気は高く、一挙手一投足が注目されています。総統選への出馬待望論も日に日に高まっているようです。潘局長のフライング発言も、はやる気持ちが抑えられなかったということでしょう。

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