台湾の国防部は9月30日、兵役の適否を判定する身体基準と、入隊後に病気やけがで服役を停止する基準の改正を、10月31日に公布・施行する予定だと発表した。改正案は、肥満や低体重、身長などを理由とする兵役免除の条件を大幅に厳格化する。芸能人らによる虚偽の診断書を使った兵役逃れが相次いだことを受け、国防部と内政部が見直しを進めてきた。
国防部軍医局の蔡適鴻・衛勤保健処長は、現役兵の傷病による服役停止基準の改正案が9月21日に法規の事前公告手続きを終え、最終段階の意見集約と審査に入ったと説明。入隊前の身体判定基準と整合させ、同時に施行する方針を示した。
肥満による免除の基準を引き上げ
改正案では、体重と身長から算出する体格指数(BMI)による免除条件を、現行の「15未満または35超」から「45超」に変更する。低体重を理由とする免除条件をなくす一方、肥満による免除の基準値を引き上げる。
BMIは体重を身長のメートル換算値の2乗で割って求める。身長170センチの場合、BMI35に相当する体重は約101キロ、BMI45は約130キロとなる。これは基準値を体重に換算した目安で、改正案の免除条件はBMIが45を「超える」ことだ。
身長による免除条件も、現行の「196センチ以上または154センチ以下」から「144センチ以下」に改める。高身長を理由とする免除はなくなり、低身長の基準も10センチ引き下げられる。聯合報と公共テレビは「144センチ以下」と報じている一方、中央社の本文は「144センチ未満」と記しており、境界値の表記に違いがある。
免除対象の一部を代替役へ
今回の見直しでは、軍で勤務する通常の兵役と、行政機関などで勤務する「代替役」、兵役免除の区分を再整理し、代替役の身体区分をA、Bの2段階に分ける。
知新聞によると、BMIが15未満の人や、肥満のため従来は免除されていた人の一部は、代替役の対象となる。免除条件の厳格化によって、これらの人が一律に通常の軍務へ就くわけではない。顧立雄国防部長も2025年10月、BMIの見直しについて、通常の兵役に適するかどうかの基準は変更せず、代替役の区分を改めると説明していた。
高血圧を理由とする免除条件も厳しくする。中等度以上の高血圧に加え、臓器に実際の障害が生じていることなどを求める。検査では1~3日間の入院と24時間の連続血圧測定を行い、診断の確実性を高める。
虚偽の病歴による兵役逃れを防止
見直しの背景には、高血圧を装うなどして兵役を逃れた疑いで、複数の芸能人が捜査対象となった事件がある。香港01は2025年10月、顧国防部長が、入院中の24時間検査によって、本人に代わって別人が測定機器を装着する不正を防ぐ方針を説明したと報じた。
国防部は2025年12月、身体判定基準の改正案を事前公告した。聯合報によると、修正対象は計180項目に及ぶ。改正範囲が広いため、入隊後の傷病による服役停止基準なども併せて改める必要があり、関連制度の調整が続いていた。9月30日の発表は、これらをそろえて施行する具体的な日程を示したものとなる。
出典
- 役男體位區分標準10/31施行 免役門檻加嚴
- 防閃兵 新「體位區分標準」10月31日實施 ≦144cm才可免役
- 修正兵役《體位區分標準》 國防部:10月31日實施
- 防逃兵!國防部宣布新「體位區分標準」10/31上路 免役門檻提高
- 未來免役BMI須達45 顧立雄:常備役體位標準未更動
- 台藝人逃兵役|徵兵政策懶人包:通常服役多久?誰可申請替代役?
- 內政部役政司:體位區分標準索引查詢系統
