2018年8月22日薩米国の裏庭である中米のエルサルバドルが中国との国交樹立と台湾との断交を発表したことについて、台湾の専門家からは、台湾との関係を深めている米国への示威だとの見方が出ています。

 ニュースサイトの新頭穀によると、台湾・警察大学公共安全学科の董立文教授は、米台関係が緊密さを増す中、蔡英文総統が中南米外遊の途中、トランジット名目で米国滞在を認めたことを狙って報復したと指摘しました。

 董教授によると、中国はアフリカと、米国の裏庭と呼ばれる中南米との交流に積極的です。董教授は「貿易や資源だけでなく、軍事でも布石を打っている。エルサルバドルとの国交樹立も、かなりの時間をかけて準備したはずだ」と話しています。ただ、蔡総統の訪問後を狙った国交樹立は意図的とみられるそうです。

 董教授は「似たような状況は今後も出現するが、台湾は国際関係の発展を止めてはならない」と指摘。「台湾の生存の鍵は結局、米国、日本、欧州との関係だ」と述べました。

 淡江大中国大陸研究所名誉教授の趙春谷氏は「中国が、中華民国から外交関係のある国を奪ったことは、台湾の選挙に影響する。中国がもはや、台湾の政治情勢や民意を気にしていないことを示している」と話しています。

★参考情報★
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パナマが台湾と断交、中国と国交樹立へ