中国海軍の空母「遼寧」を中心とする6隻の艦隊は11日、台湾海峡中間線の西側を北上しました。台湾軍は海軍の艦艇と空軍のF16戦闘機複数が出動して動向を監視したということです。遼寧は16ノットのゆっくりした速度で航行中で12日早朝、同海峡を抜けたとみられています。台湾紙・中国時報が伝えました。(写真は中国時報のキャプチャー)
中国海軍の艦隊は10日、海南省を出発。14ノットの鈍速で北上し、11日午前、台湾海峡最南端に入りました。
台湾の蔡英文総統は、中米ニカラグアを訪問中で、現地時間の10日午前、台湾の国家安全会議の陳駿麟副秘書長と馮世寬国防相から電話で報告を受け、対応を協議しました。
台湾の海軍は、駆逐艦「紀徳」、フリーゲート艦「成功」など、空軍は早期警戒機「E2T」、F16を出動させて監視を行いました。しかし、戦術偵察機「RF16」、対潜哨戒機「P3」の出動は見送ったということです。
軍関係者は「遼寧は台湾海峡の中間線の西側を無害航行した。戦術哨戒機が出動すると、遼寧の上空まで行く必要があり、中間線を越えなければならない。上層部の判断で出動を見送った」と話しています。
遼寧は12月23日、渤海湾で演習後、25日に宮古島沖を通過して、台湾東岸沖の太平洋を航行しました。11日、台湾海峡を通過したことで、台湾を囲むように一周したことになります。軍関係者は「遼寧が台湾周辺を一周したのは初めて。政治的な意図がある」と述べました。
(参考)http://www.chinatimes.com/realtimenews/20170112001230-260407
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