スイス・ジュネーブで5月22日に開かれる第70回世界衛生大会(WHA)へ台湾がオブザーバーとして出席することについて、菅義偉官房長官は9日、支持を表明しました。蔡英文総統は直ちにツィッターで、感謝の気持ちを日本語で伝えました。風伝媒風伝媒が報じました。


 菅官房長官は、台湾の出席を支持する理由について、公衆衛生の危機に対応するためには、空白地帯があってはならず、日本政府としてては台湾が何らかの形で参加することが望ましいと述べました。


 蔡英文総統はツィッターで「われわれ台湾は、国際社会における保健と医療課題の解決に積極的に貢献したい」などと書きました。


 中央社によると、台湾のオブザーバー参加については、米国在台湾協会のジェームズ・モリアーティ会長と、カナダの与党上院議員が支持を表明しています。


 中国外交部の耿爽副報道官は「大多数の国が『1つの中国』の原則を支持し、この問題を扱っている。中国は、いくつかの国があれこれいうことに断固反対する」と反発しました。


 国務院(中央政府)台湾事務弁公室の張志軍主任もこのほど、1つの中国原則を口頭で確認したとされる「92年コンセンサス」の存在を台湾が認めないので、台湾のWHA出席の前提がもう存在しないと説明しています。