北門日本観光に向かう台湾人と、台湾観光に訪れる日本人の格差が広がっており、台湾の2015年以降の対日観光収支赤字が1000億台湾元(約3700億円)に達したそうで、台湾では対策を考えるべきだとを論評を、台湾大学社会学科公司教員のMing-Tsung Leeさんが、ニュースサイトの風伝媒に寄せています。

 それによると、2016年の台湾人の訪日客は417万人で過去最高となりました。これに対し、日本の同年の訪台客は190万人で、前年より増えたものの台湾人訪日客の半分以下でした。

 また、台湾を訪れる日本人客の1人当たり消費額は2011年は8万3000台湾元(約31万円)だったのに、2015年は5.5万台湾元に激減したそうでで、台湾の対日観光赤字の拡大につながっています。
 
 一方、16年に台湾を訪れた韓国人は88万人、韓国人を訪問した台湾人は81万人。台湾の大韓観光収支は黒字ですが、楽観はできないようです。台湾人の韓国での1人当たり消費額は3万8000台湾元で、日本での3万5000台湾元を上回ります。

 Leeさんは、日本と韓国が官民挙げて、観光と映画・テレビドラマ・音楽、漫画アニメ、歴史的建物の再生を結び付ける観光振興計画が効果を上げていることを指摘しています。特に日本が、2020年の訪日外国人4000万人を目指して観光振興に懸命に取り組んでいることを取り上げています。

 Leeさんによれば、台湾観光の目玉は、お茶、歴史的街区、夜市、フットマッサージなど日韓に比べ旧態依然。観光振興に取り組む必要があるとのことです。
 
 筆者は、現在の台湾の魅力は、新しさや明るさだと思いますが、多くの日本人の台湾に対するイメージはまだ昔のままで、ちょっと古臭く暗いような感じがします。故宮博物院、中正紀念堂、総統府だけが台湾観光じゃないことを、日本人にもっとお知らせしたいところです。

 台湾には文化、化粧品や衣服などの買い物、食事など観光の魅力が沢山あり、少しの投資と宣伝で沢山の外国人、特に日本人が訪れると筆者も思います。