柯文哲支持率 台湾紙・中国時報が9日発表した世論調査の結果によると、柯文哲・台北市長の支持率が37%で、蔡英文総統の15.3%、国民党主席に当選した呉敦義氏の14.1%の合計を上回りました。先に中国・上海で行われた「台北・上海両都市フォーラム」で中国要人と会談するなど、中台関係改善に向けた活躍が評価されたものとみられます。(写真は聯合報のキャプチャー)

 年齢別で柯文哲市長の支持率は20~29歳の若年層で60.9%、30~39歳の青壮年層で54.9%と高い支持支持率となりました。年齢が高くなるほど支持率が低下し60歳以上の高齢者では14.6%でした。
 
 蔡英文総統は60歳以上では25.1%でしたが、年齢が下がるにつれ支持率が低下。若年層と青壮年層では1桁にとどまり、20~29歳の若年層では7.7%でした。呉敦義氏も若者の人気は低く、若年層の支持率は9.8%でしたが、蔡総統は上回りました。

 支持政党別で柯市長の支持率は民進党など「緑陣営」で47.4%、国民党など「青陣営」は33.6%でした。政治的中立派の支持率は34.2%でした。

 聯合報によると、柯文哲市長は、市長就任2周年の際に行われた民意調査では支持率が最低を記録。台湾6大都市の市長で支持率が最も低かったのですが、復活が明らかとなりました。

 支持率上昇は、柯市長が「台北・上海両都市フォーラム」で中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任と会談に成功するなど、中台関係の行き詰まりを打開するような活躍を見せたことが支持率アップにつながったとみられます。

 世論調査は中国時報の委託を受けた世論調査会社が7月8、9の両日に行いました。

 中国時報は中台統一を支持する論調で知られ、世論調査結果にも反映している可能性はあります。しかし、中国との関係改善を臨む声が現役層ほど高いことの証左ではないでしょうか。