台湾の馬祖列島と台湾本島などを結ぶ「台馬第2海底ケーブル」が2月2日午前7時半と「台馬第3海底ケーブル」8日午後0時32分、それぞれ中国漁船と中国貨物船により切断された。中央通信社などが伝えた。
馬祖列島と台湾本島の海底ケーブルは計2本がともに切断したことで、馬祖列島の住民は電話やインターネットが使用不能となった。
与党・民進党の洪申翰立法委員(議員)によれば、馬祖列島と台湾本島のケーブル切断は、7年間で29回に上る。
通信会社、中華電信によると、台馬海底ケーブルの復旧は4月中下旬になる見込み。同社は、マイクロ波通信の容量を拡大することで、一定程度通信を回復し、電話や携帯電話による文字情報の伝送などを可能にした。
台湾で対中国政策を所管する大陸委員会の李麗珍副主任は2月23日の記者会見で、ケーブル切断について「中国が故意に行ったと証拠はない」と述べた。
一方、米シンクタンク・アメリカン・エンタープライズのエリザベス・ブロー研究員は、米誌フォーリン・ポリシーに寄稿し、2本の海底ケーブルが偶然切断されたことはありえないと指摘。「中国による嫌がらせか、全台湾に対する通信遮断の訓練に思える」と指摘。平時と有事の中間の「グレーゾーン攻撃」の一部だと述べた。
◇出典
https://www.cna.com.tw/news/aipl/202302160241.aspx
https://www.cna.com.tw/news/aipl/202303100237.aspx
https://www.cna.com.tw/news/ahel/202303070240.aspx
https://www.cna.com.tw/news/acn/202302230302.aspx
https://foreignpolicy.com/2023/02/21/matsu-islands-internet-cables-china-taiwan/