中国メディアの財新によると、中国福建海事局は、中国の大型巡視船「海巡06」が5日午前、台湾海峡中北部でパトロールを始めたと発表した。期間は3日間。海上交通の安全確保のため中台直航船舶に立ち入り検査を行うという。貨物船と作業船が対象となる。(1)
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台湾の中央通信社によると、パトロールは、蔡英文総統と米連邦議会下院のマッカーシー議長の会談前日に開始されたもので、世界的な注目を集め憶測を呼んでいる。(2)
台湾交通省航港局は5日夜、中国側に抗議したことを明らかにするとともに、台湾の海運業者に対し、中国当局の検査要求を拒否するよう求めた。また、台湾の海上警察である海洋委員会海巡署に、台湾船の護衛を求めた。(3)
また、中国国防省は5日、中国海軍の空母「山東」を中心とする艦隊が、台湾南東部とフィリピン間のバシー海峡を抜け、西太平洋での訓練を始めたと発表した。「山東」の訓練も、蔡総統とマッカーシー議長の会談前日に始まっており、関連している可能性がある。(4)
米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は5日、「山東」の動向を注意深く見守っていると述べた。(5)
注(1)財新2023年4月6日、(2)と(5)中央通信社4月6日、(3)と(4)中央通信社4月5日
○中国、中台直航船に検査予告=総統と米議長会談の前日