大行進 台北市で行われていた第29回ユニバーシアード夏季大会が30日閉幕し、台湾の選手団とスタッフ約200人が31日、台北市内でパレード「台湾英雄大行進」を行いました。上報などが31日伝えました。(写真は上報のキャプチャー)

 教育部と台北市が主催したもので、沿道には市民多数が駆けつけ声援を送りました。選手だけでなく、コーチ、医師団、救護スタッフらも招かれ、ともに声援を浴びました。

 聯合報によると、選手団を載せた車列は台北市中心部の総統府前の「凱達格蘭大道」を出発。繁華街の忠孝東路などを通り、台北市政府前広場に到着しました。

 広場では台北市の柯文哲市長、林徳福・教育部体育署長が一行を迎えました。続いて陸上のやり投げで金メダルの鄭兆村、重量挙げで金メダルの郭◆淳(◆は女の右に幸)の両選手が選手団を代表してあいさつしました。

 鄭選手は「国民が努力して主催国の有利さを発揮してくれた。私は手を離れたやり。未来にどんな逆風が吹いても、最も高くまで、遠くまで飛んでいきたい」などと語り、会場から歓声を浴びました。

 郭選手は「台湾のために金メダルを奪い、自分の土地で世界記録を打ち破ったことをみなさんに見てもらえて嬉しい」などとと語った上、ボランティアを含む関係者の努力と、観客の応援に感謝の言葉を述べました。

 今回の夏季大会で台湾選手団が獲得したメダルは金26、銀34、銅30の計90個で過去最高となりました。期間中の観客は延べ70万人に上りました。

 日本オリンピック委員会によると、日本選手団は金メダル37個を獲得。銀メダル27、銅メダル37と合わせて計101個となりメダル獲得ランキングで夏季大会で初めて1位となりました。

開幕式妨害事件、台北警察のトップの首つながる

 8月19日の開幕式の際、蔡英文政権が進める年金制度改革に反対する元公務員、軍人らの団体メンバー約200人が会場入口近くで警察と衝突。選手団の入場を一時妨害する騒ぎが起き、多くの市民の怒りを買いました。

 パレードに参加した柯市長は事件について「国家安全局、憲兵隊、内政部警政署、台北市警察局が一緒になって、治安システム全般について反省するべき。誰の誤りだったかを言う必要はない」と総括しました。この一言で、邱豊光・台北市警察局長の首を免れたということです。