台湾の通信会社、中華電信と海洋委員会海巡署(海巡署)は3日、カメルーン船籍の貨物船「シュンシン39」が台湾基隆港沖で国際海底ケーブルを損壊したと発表した。同船は韓国釜山港に向かっており、台湾が韓国政府に調査への協力を求めている。台湾の中央通信社が、英紙フィナンシャル・タイムズの情報として報じた。

 同船は香港企業の所属。この香港企業は中国人の郭文傑氏が唯一の代表者で、貨物船は事実上の中国船。台湾の当局者は、中国が台湾併合を試みる時、外部との通信回線を切断する可能性があると見ている。

 中華電信によると、事故発生後、他の国際ケーブルに切り替えるなどの緊急対応を行い、顧客へのサービスは短期間に全面回復した。

 スウェーデン当局は昨年11月、中国のばら積み貨物船「伊鵬三号」が海底ケーブル2本を切断した疑いがあると発表。貨物船はデンマークとスウェーデンの間のカテガット海峡の公海上で1カ月以上、停泊させられている。

 海巡署などによると、「シュンシン39」はケーブルが切断された海域で錨(いかり)を下ろしたことが、船舶自動識別装置(AIS)などのデータで確認されている。

◇出典

https://www.cna.com.tw/news/aipl/202501050176.aspx

◇参考情報