25年5月23日演習台湾の頼清徳総統が20日、就任1周年を迎えた。この節目にあたり、台湾と中国の当局間の直接的な摩擦は表面化せず、比較的穏やかな雰囲気が保たれた。しかし、中国人民解放軍は軍事演習の実施を発表しなかったが、複数地域で軍事行動を展開した。台湾紙の聯合報が伝えた。

 特に注目されたのは、台湾方面を担当する東部戦区による複数の実戦的訓練。福建南部の海域では、陸軍第73集団軍の混成旅団が、水陸両用戦車「05式」を使用して海上操縦訓練を実施した。

 操縦士はハッチを閉じた状態での全行程操縦を求められ、全長1.5キロの海上訓練コースにおいて、「直進コース」、「杭の間のコース」、「蛇行コース」など障害コースを通過。兵士の1人は「常に備えており、もしその日が来ても問題ない」と語った。

 旅団の防空部隊は、広東省東部に展開。空軍と連携て演習をを行い、未知の環境下での自律的迎撃能力や多様な戦術を検証したとされる。

 東部戦区陸軍航空部隊のパイロットが10日間で11回の「戦闘発進」を実施し、中国沿岸に接近した「外国軍」のヘリを退けたという映像も、中国中央テレビ(CCTV)が21日に放送した。該当のヘリは中国の監視対象となり、一時は中国沿岸からわずか10メートルの距離まで接近したが、自発的に撤退したという。映像では場所や外国軍の詳細は明かされていない。

 一連の動きは、軍事演習という名目を避けつつ、台湾や周辺国への間接的圧力を加える意図があるとみられ、今後の中台関係を占う象徴的な行動といえる。

◇出典

https://udn.com/news/story/7331/8758776?from=udn-catelistnews_ch2