25年5月29日ボート 最近相次いでいるゴムボートなどを使った中国からの密航事件について、台湾政府の海洋委員会の管碧玲主任委員は28日、過去の27件を調査したところ、密航者の出身地は15省に及び、内陸部の省も複数含まれていたことを明らかにした。密航者の証言や装備は非常にパターン化されており、組織的な作戦の可能性があるという。

 管主任委員は、中台間の「グレーゾーン」(有事と平時の中間)におけるリスクとして、警戒と対処が必要だと語った。

 5月20日に発覚した中国人密航事件に続き、金門の沿岸警備隊は最近、大膽島に上陸しようとした中国出身の男性を摘発した。また最近では、中国のインフルエンサーが自らゴムボートで中国から台湾・桃園市の大園地区まで渡航する動画をSNSに投稿し波紋を呼んだ。

 27件の分析では、密航者は中国の15省にわたり、内陸の省も含まれる。こうした地理的分布は、通常の政治的、経済的、社会的理由による密航との説明は難しい。証言の内容や装備もパターン化しており、組織的なオペレーションの可能性もあるという。

 管主任委員は、こうした事態は、グレーゾーン事態とみて、防衛強化の対象とするべきだと述べた。

◇出典

https://udn.com/news/story/6656/8768992