2017年11月8日ミラージュ台湾空軍のミラージュ2000-5型単座戦闘機が7日、基隆の北東沖90カイリ(約167キロ)の海上で夜間訓練飛行中、連絡が途絶えました。戦闘機は墜落したとみられ、蔡英文総統は、操縦していた何子雨大尉(29)を全力で捜索するよう国防部などに指示しました。8日付蘋果日報が伝えました。(写真は蘋果日報のキャプチャー)

 国防部、行政院海岸巡防署(海巡署)が艦艇や航空機で捜索を続けていますが、何大尉の行方は分かっていません。

 何大尉は7日夕、他のミラージュ戦闘機3機とともに新竹基地を出発。台湾北部の訓練海域に向かいました。ところが同日午後6時43分、何大尉が操縦する2040号機がレーダーから消えました。

 台湾空軍は直ちに救援ヘリS70Cを訓練海域に派遣。C130輸送機も急行して照明弾を発射し救援を支援しました。艦艇も向かいましたが、海上の気象条件が悪く、捜索は難航しています。

過去の5機が行方不明

 フランス・ダッソー社製のミラージュは、米国製のF16、国産の経国と並び台湾の3大主力戦闘機の1つで、台湾空軍は1989年に60機を調達しました。台湾海峡中間線と北部区域の防衛を担当しています。

 操縦ミスなどにより、これまでに4機が事故で失われ、操縦士4人が殉職しています。

 台湾空軍は今回の事故を受けて、ミラージュ戦闘機全機の飛行停止と点検を指示しました。