中国電子商取引(EC)大手アリババ・グループ傘下のオンラインショッピングサイト「淘宝網(タオバオ)」は、商品の豊富さや価格の安さで台湾でも人気です。ところがタオバオに出店している中国の業者の一部が「台湾は中国に友好的でない」と販売を拒絶していることが分かりました。聯合報が21日伝えました。(写真は、聯合報のキャプチャー)
フェイスブックによると、ある台湾人がタオバオのネットショップでパフォーマンス用の衣装を買おうとした際、中国の売り手業者は当初、とても親切に必要な点数などを尋ねていました。ところが買い手が「繁体字」を使うことが分かると、業者の態度が一変。「申し訳ありませんが、台湾には発送しません」と拒絶しました。
買い手の台湾人が態度の急変を不審に思い、理由を尋ねると「台湾は中国に余りに非友好的で、敵国だと思います」と答えたそうです。業者はさらに、台湾に親戚がいるけれど絶対に売らないと、かたくなな態度を崩しませんでした。
フェイスブックでは、別の台湾の利用者からも「送り先を聞かれたので台湾と答えたら、業者がショップから商品を取り下げた」などと、同様の体験が次々に書き込まれました。
冷たい仕打ちですが、台湾人は概ね大人の反応。「敵意を持ってはいるけど、なんともかわいい。単純な子たちだ」などと、中国業者の単細胞ぶりを笑っています。
もっとも「台湾向けは運賃が高いから、愛国を口実に断ったのだ」との現実的な見方も。「100件注文していれば、すぐに態度を変えていたよ」と指摘しました。