聯合報によると、民主進歩党(民進党)のベテラン政治家、呂秀蓮・元副総統(73)はこのほど、フェイスブックで、中国が台湾統一に向けた工作(統戦)を強めており、10種類の人々を重点的な取り込みの対象としているとして強い危機感を示しました。
10種類の人々は、末端行政機関「里」の里長、学生、中国人の配偶者、政治家、将官クラスの退役軍人ら。お宮や廟も重要な取り込みの対象です。重要な呂元副総統は「台湾のあらゆるところに危機が充満している」と嘆いています。
呂元副総統によると、農村部の里長の多くが中国観光に招かれた後、相互の交流を始め、現地の同じ名前の村と姉妹村関係を結ぶなどして親近感を育むよう仕向けられています。
学生は、台湾では少子化で私立学校が募集人数を減らすなどしていますが、中国の大学が台湾人高校卒業生を対象に、入学条件を緩めるなど門戸を開放しているそうです。
台湾には中国人の配偶者が33万人おり、台湾の親中国派団体とも緊密で、ともに中国側も「統戦」の重要対象とみています。
呂元副総統が厳しく批判しているのは、将官クラスの退役軍人。「国民党政権時代には、台湾人に反共を強制していたのに、退役後に中国に走り台湾を辱めている。高額の退職金をもらいながら、年金改革に反対して街頭デモに参加したりする」と怒りをあらわにしました。