中国で拘束の台湾出版社編集長に懲役3年の実刑判決

25年3月27日出版 台湾の中央通信社によると、中国の対台湾政策を管轄する国務院台湾事務弁公室(国台弁)は26日、台湾の出版社「八旗文化」の富察編集長(本名・李延賀氏)が「国家分裂を扇動した罪」で懲役3年の実刑判決を受けたと発表した。(写真は事件を伝えるRFAのサイト)

 国台弁は今月17日、李延賀が「国家分裂を扇動した罪」で起訴され、上海市第一中級人民法院が25年2月17日に第一審判決を言い渡したと明らかにしたが、判決内容には言及していなかった。

 李氏は台湾の市民身分取得手続きのため、2023年3月に中国に渡航し、親族訪問と中国の戸籍抹消手続きを行っていたが、その後、消息を絶った。

 この件は各界に大きな波紋を呼び、出版業界、学術・文化界、メディア関係者を含む350人以上が署名して李氏の即時釈放を中国当局に求めた。

 国台弁は23年4月26日、李氏が「国家安全を害する活動」に関与した疑いで調査を受けていることを公表。同年5月17日には、当時の国台弁の馬暁光報道官が、上海国家安全局が23年3月21日、李氏に対し刑事拘束措置を取ったと説明した。

 李氏は1971年、遼寧省生まれ。上海文芸出版社の副社長を務めた後、台湾人と結婚して台湾に移住。2009年に台湾で八旗文化出版社を設立し、編集長を務めた。2013年には中華民国の居留証を取得している。

◇出典

https://www.cna.com.tw/news/acn/202503260120.aspx
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