与党主導「大規模リコール」完敗 野党全議席を維持

725年7月28日リコール 台湾紙・聯合報によると、台湾憲政史上初の大規模リコール投票の結果が26日に出そろい、最大野党国民党所属の立法委員(国会議員)24人と新竹市の高虹安市長のリコール案はいずれも否決された。市民団体や与党民進党系が推進した大規模リコールは失敗し、国民党は国会第1党の地位を維持した。現在、国民党が52議席、無所属友好派が2議席、民衆党が8議席で、野党陣営は計62議席を占め、民進党の51議席を上回っており、頼清徳政権は引き続き与党少数・野党多数の政局に直面する。

 リコールの対象となったのは、台北市、新北市、桃園市、台中市、基隆市、新竹市、雲林県、花蓮県、台東県の国会議員24人と新竹市長。リコール成立には「有効な賛成票が反対票を上回ること」と「賛成票が当該選挙区の有権者総数の4分の1以上であること」が必要。今回、王鴻薇、徐巧芯、葉元之氏ら7件で25%を超えたものの、反対票が賛成票を上回り、すべて否決された。

 法令上、否決された議員に対して残り任期(約2年)中は再度リコールを提案できないため、立法院の議席構成に変化は生じない。

 国民党の朱立倫主席は「国民は安定を選び、政府に政治的対立ではなく実務を求めた。これは政党の勝ち負けではなく台湾人民の勝利だ」と強調。さらに「8月23日に予定される7議員へのリコール投票が政治的混乱の終着点になることを切に願う」と述べ、政治内耗をやめて経済再建に集中すべきだと訴えた。

 一方、第2野党、民進党の黄国昌主席も含め野党側は、頼清徳総統に謝罪と卓栄泰内閣の総辞職を要求した。頼総統はフェイスブックを通じて「これは一方の勝利でも他方の敗北でもない。投票結果を尊重し、受け入れるべきだ」と呼びかけた。

 725年7月28日リコール3台湾紙・自由時報などによると、大規模リコールは第2波として、国民党の立法委員7人対する投票が8月23日に実施される予定。同日には第3原子力発電所の再稼働の国民投票も行われる。

◇参考情報

◇出典

https://news.ltn.com.tw/news/politics/paper/1717660

https://udn.com/news/story/124559/8898936

https://udn.com/news/story/124323/8898818

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