台湾で近く内閣改造か 経済相ら3閣僚交代

725年8月19日台湾閣僚 与党民進党は7月26日の大規模リコール(解職請求)投票で敗北し、党内外から内閣改造を求める声が強まっている。ただし大幅な入れ替えは行われず、卓榮泰行政院長(首相)は続投する可能性が高い。矛先は失言を繰り返す郭智輝経済相に向けられており、卓院長も郭氏に強い不満を抱き、総統府に繰り返し不適任ぶりを訴えている。改造は2回目のリコール投票が行われる8月23日以降に始まる見通しで、少なくとも3閣僚が交代するとみられる。9月9日にスポーツ担当の新政府機関「運動省」が設置されるのに合わせ、新閣僚の交代が行われる可能性がある。経済相の郭氏のほか、邱泰源衛生福利相、黄彦男デジタル発展相が交代候補に挙がっている。台湾メディアの中時新聞網が伝えた。

頼・卓体制は維持 改造は部分的に

リコール投票の失敗を受け、卓院長は一時「責任を取って辞任する」との意向を示したが、党内では「国民発議による行動であり、責任は頼清徳政権にはない」との結論になった。このため頼・卓体制は維持され、行政チームは部分的な調整にとどめる方針が固まった。大規模な改造に応じれば行政チームの努力を否定することにつながるためである。

邱衛生相「やればやるほど批判

邱衛生福利相は記者団に「プレッシャーは感じない。医師として40年間、常に最善を尽くしてきた」と語り、医師公会全聯会理事長や立法委員としての実績を強調した。ただし活動の場では「患者を救えば名誉や利益は自然と得られると言われたが、結局は利益も名誉も得られず、やればやるほど批判される」と嘆きを漏らした。

郭経済相に不満集中 更迭論が加速

一方、卓院長の郭経済相への不満は限界に達しているとされる。郭氏の去就は卓氏自身が決定できないため、折に触れて上層部に状況を報告してきた。民進党内でも郭氏の言動に批判が集中し、不適任との見方が広がる。卓氏が言論関係者との会食に臨んだ際、出席者が一斉に郭氏の更迭を求めたが、卓氏は笑顔でうなずくだけで反論しなかった。その場にいた関係者は「卓氏も郭氏をかばえなくなっている」と受け止めた。

経済相後任に曾文生氏の名も

経済相の後任候補には台湾電力董事長の曾文生氏の名前が挙がる。曾氏は政治幕僚の経験があり、エネルギー問題への対応力も評価されている。ただし民進党内の特定派閥に近い人物であり、「信頼圏」に入れるかは不透明だとされる。経済相は関税、エネルギー、災害後の復旧など多くの難題を抱え、火中の栗を拾う役割に適任者を見つけるのは容易ではない。

郭経済相は留任に意欲

経済省内では郭氏が近ごろ「親民的」な振る舞いを増やし、政策広報にも力を入れているとされる。郭氏に近い関係者は「本人は自分が辞めるとは思っていない」と語り、郭氏自身も留任に強い意欲を示している。

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