
頼・卓体制は維持 改造は部分的に
リコール投票の失敗を受け、卓院長は一時「責任を取って辞任する」との意向を示したが、党内では「国民発議による行動であり、責任は頼清徳政権にはない」との結論になった。このため頼・卓体制は維持され、行政チームは部分的な調整にとどめる方針が固まった。大規模な改造に応じれば行政チームの努力を否定することにつながるためである。
邱衛生相「やればやるほど批判」
邱衛生福利相は記者団に「プレッシャーは感じない。医師として40年間、常に最善を尽くしてきた」と語り、医師公会全聯会理事長や立法委員としての実績を強調した。ただし活動の場では「患者を救えば名誉や利益は自然と得られると言われたが、結局は利益も名誉も得られず、やればやるほど批判される」と嘆きを漏らした。
郭経済相に不満集中 更迭論が加速
一方、卓院長の郭経済相への不満は限界に達しているとされる。郭氏の去就は卓氏自身が決定できないため、折に触れて上層部に状況を報告してきた。民進党内でも郭氏の言動に批判が集中し、不適任との見方が広がる。卓氏が言論関係者との会食に臨んだ際、出席者が一斉に郭氏の更迭を求めたが、卓氏は笑顔でうなずくだけで反論しなかった。その場にいた関係者は「卓氏も郭氏をかばえなくなっている」と受け止めた。
経済相後任に曾文生氏の名も
経済相の後任候補には台湾電力董事長の曾文生氏の名前が挙がる。曾氏は政治幕僚の経験があり、エネルギー問題への対応力も評価されている。ただし民進党内の特定派閥に近い人物であり、「信頼圏」に入れるかは不透明だとされる。経済相は関税、エネルギー、災害後の復旧など多くの難題を抱え、火中の栗を拾う役割に適任者を見つけるのは容易ではない。
郭経済相は留任に意欲
経済省内では郭氏が近ごろ「親民的」な振る舞いを増やし、政策広報にも力を入れているとされる。郭氏に近い関係者は「本人は自分が辞めるとは思っていない」と語り、郭氏自身も留任に強い意欲を示している。

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