民進党、新潮流派が党中枢で勢力拡大 中常委3議席獲得で「一強多弱」鮮明

政治

2026年7月19日 台北―台湾与党の民進党は19日、全国党員代表大会(全代会)を開き、中央執行委員(中執委)、中央常務執行委員(中常委)、中央評議委員(中評委)の改選を実施した。最大派閥の新潮流派は中執委9議席、中常委3議席を獲得し、邱志偉氏が中央評議委員会主任委員に就任するなど、党中枢で最大勢力としての地位を固めた。

新潮流派が中執委9議席、中常委3議席を確保

今回の中執委選挙には35人が立候補し、全国党員代表585人の投票で30人が選出された。その後、中執委30人による互選で10人の中常委が決定した。

中執委では、新潮流派が高雄市議の黄彦毓氏、立法委員の林俊憲氏、許智傑氏、桃園市議の黄家斉氏、台南市議の謝舒凡氏、沈家鳳氏、屏東県議の梁育慈氏、台北市議の簡舒培氏、台中市議の林徳宇氏の計9人を当選させ、唯一3分の1近い勢力を形成した。

一方、蔡英文前総統系(英派)と正国会が各4議席、蘇派と緑色友誼連線が各3議席、民主活水、陳亭妃系統、湧言会が各2議席、高雄市長・陳其邁氏のグループが1議席を獲得した。頼清徳主席を支持する「泛頼系」は合計20議席を占め、非頼系は10議席となった。

中常委改選で「一強多弱」の構図が鮮明

中常委選では、新潮流派から立法委員の林俊憲氏、許智傑氏、台北市議の簡舒培氏の3人が当選した。

残る7議席は、蔡英文前総統系(英派)の王世堅氏、正国会の陳茂松氏、蘇派の張宏陸氏、緑色友誼連線の鍾佩玲氏、民主活水の陳培瑜氏、湧言会の林智鴻氏、陳亭妃系統の陳怡珍氏がそれぞれ獲得した。

中常委選挙では10人全員が3票を獲得して当選した。陳亭妃系統は2票の中執委票に加え、蔡英文前総統系(英派)から1票の支援を受けて議席を確保した。民主活水も正国会の支援を受け、中常委1議席を維持した。

改選前は新潮流派2議席、蔡英文前総統系2議席、正国会1議席、蘇派1議席、緑色友誼連線1議席、湧言会1議席、民主活水1議席、陳亭妃系統1議席だったが、改選後は新潮流派のみが3議席へ増加し、その他の各派閥は1議席ずつとなった。

湧言会は目標未達 王定宇氏は出馬見送り

湧言会は中執委3議席の獲得と中常委1議席の維持を目標としていたが、中執委は2議席にとどまった。基隆市議の鄭文婷氏は14票を獲得したものの、当選ラインに1票届かず落選した。

このため、中常委選では他派閥の支援が不可欠となり、当初擁立予定だった立法委員の王定宇氏は、情報提供者との関係や私生活を巡る報道を受けて出馬を取りやめ、高雄市議の林智鴻氏へ候補を変更した。林氏は陳其邁氏のグループから1票の支援を受け、中常委1議席を維持した。

2028年立法委員選や統一地方選にも影響

党関係者によると、今回の改選は表向きには円満だったものの、水面下では激しい駆け引きが繰り広げられたという。一方、徐国勇・民進党秘書長は「すべての派閥が勝者となる結果だった」と評価した。

今回の改選では、新潮流派が地方議員から立法委員、党本部までをつなぐ人材育成体制を築き、世代交代をほぼ完了したことも鮮明になった。党内では新潮流派を軸とする「一強多弱」の構図が明確となった。

また、今回の党役員改選は2028年立法委員選挙や年末の統一地方選にも影響を与える見通しだ。陳亭妃系統は中常委1議席を確保しており、陳亭妃氏が年末の台南市長選で当選すれば、市長就任に伴い中常委となるため、同派は党本部内で2議席を持つことになる。また、王定宇氏から林智鴻氏への交代は、2028年の台南市における立法委員選挙の候補者調整にも影響するとみられている。


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