2026年8月16日、台湾宜蘭県で、4カ月の男児に外力を加えて重い脳損傷を負わせたとして起訴された陳姓の保母に対し、宜蘭地方法院は無罪判決を言い渡した。男児には硬膜下出血や網膜出血などが確認され、言語、認知、身体機能に深刻な影響が生じたとされる。
裁判所は、男児の脳出血が保母の保育期間中に発生したのか特定できないと判断した。医療報告では、出血時期を事件前3日以内としか特定できず、保母に預けられる前に父母が世話をしていた期間の受傷も排除できなかった。
また、保母が男児を激しく揺さぶるなどの外力を加えたことを裏付ける証拠も不十分とされた。このため、検察側の主張を認定するには合理的な疑いが残るとして無罪とした。判決は上訴できる。
今回の判決は、乳幼児の保育中に生じたとされる重篤な傷害について、受傷時期や加害行為をどのように立証するかが争点となった。事件は、乳幼児の保育の安全と児童虐待事件における証拠判断に関わる台湾の司法・社会問題として注目される。

