
ブレア氏は「米国防総省は毎年中国の軍事力報告を出し、中国軍が世界一流の軍隊を目指して段階的に拡張していと指摘している。だが2027年という年は、拡張のプロセスの一部にすぎず、決定的な節目とは言えない」と語った。
ブレア氏は、台北政経学院基金会が開催したシミュレーション演習「2025年台湾海峡防衛ウォーゲーム」に招かれて出席し、帰国前に一部メディアのインタビューに応じた。ブレア氏は「2027年の時点で台湾が必要な防衛強化策を講じ、米国も極超音速兵器などの先端技術の開発を進めていれば、全体の戦略環境としては米台側に有利な立場を維持できる」と述べた。そして「台湾が中国に対して侵攻のリスクが大きすぎると認識させ、政権の安定すら揺るがしかねないという印象を与えれば、抑止力は一層強まり、台海の平和が保たれる可能性は高まる」と述べた。
同氏はさらに、「中国軍の近代化は全面的に進められており、核抑止力、宇宙システム、空母打撃群、長距離後方支援など、様々な分野に巨額の投資が行われている。これらは台湾侵攻のためだけに準備されたものではない。仮に台湾進攻のための具体的な時間表があるなら、軍の発展の仕方はもっと異なるものになっていただろう」と述べた。
ブレア氏は、中国軍のハード面の進歩を認めつつ、「人材の質の向上が装備の更新スピードに追いつくことは難しい」と指摘。訓練や演習に励んだとしても、実戦経験に勝るものはないと強調。また、「ここ数年でも将軍クラスが突然『消息不明』になる例が相次いでおり、汚職問題が依然として深刻であることを示している」と語った。
◇出典
https://www.worldjournal.com/wj/story/121220/8809574?from=wj_catelistnews
https://udn.com/news/story/10930/8808395