国営企業・台糖が5月に発がん性物質超過を把握
発がん性物質を含む食用油問題で、台中地方裁判所は、大手食用油メーカーの中聯油脂(中聯油脂股份有限公司)の陳明栄工場長に対する保釈決定を取り消し、2026年8月1日に勾留を認めた決定理由で、国営企業の台湾糖業(台糖)が5月の時点でベンゾ[a]ピレン(BaP)の基準値超過を把握していた事実を明らかにした。これにより、事件の発端を巡る経緯に新たな焦点が当たり、野党は台糖と中央政府の対応を強く批判している。
台糖は検査で基準値の7倍超を確認
台湾経済省と台糖によると、台糖は2026年5月11日、中聯油脂から引き取る予定だった精製前の粗製油を事前検査に出し、15日にBaPが14.7ppbと基準値の7倍以上に達していることを確認した。18日には福懋に対し、311号タンクの粗製油の受け取りを拒否し、別の油への交換を求めた。
台北市政府研究発展考核委員会の責任者、殷瑋主任委員は、事件の発端は南僑による6月末の通報ではなく、5月に問題を把握していた台糖だったと指摘した。また、台糖が経済省や高雄市政府、衛生福利省食品薬物管理署(食薬署)へ報告したのか、311号タンクの油はその後どこへ流れたのかなど、5つの疑問を提起した。
食薬署「5月の通報はなかった」
一方、食薬署の王徳原副署長は2026年8月2日、5月には本件に関する通報は受けておらず、中聯油脂からの通報は6月30日午後4時6分だったと説明した。7月1日から立ち入り検査や流通経路の追跡、検査、回収措置を開始したという。
また、中聯油脂が通報を故意に遅らせたとして、7月7日に台中市政府が300万台湾元、食薬署が1億6520万台湾元の過料を科したことも明らかにした。
食薬署は、台糖が受け取る予定だった精製前の粗製油は食品ではなく原料に当たり、食品安全衛生管理法上の通報義務の対象ではないとの見解を示した。高雄市衛生局も同様の判断を示しており、食薬署はこれを尊重するとしている。
野党は政府と台糖の責任追及を強化
これに対し、国民党の盧秀燕・台中市長は、中央政府が事件を「隠蔽し、握りつぶした」と批判し、責任の所在を明らかにするよう求めた。国民党の柯志恩立法委員は、政府が約90%を出資する国営企業である台糖が5月に基準値超過を把握しながら、経済省や高雄市政府へ報告したのか説明すべきだと主張した。
また、洪孟楷立法委員は「通報義務がなかったという一言では済まされない」と批判し、民衆党の陳昭姿立法委員も、南僑が通報遅延で処分を受けた一方、より早く問題を把握していた台糖にも責任があるのではないかと疑問を呈した。
出典
中聯致癌油台糖5月已反映…殷瑋提出五大疑點:毒油案真正起點?
在野痛批 毒油起點 5月知情的台糖
台糖爆5月就知毒油超標7倍卻沒報?食藥署回應了
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2026年8月3日
