台湾の製紙大手、正隆の桃園市大園工場で11月5日深夜、屋外に積まれていた古紙が燃える火災が発生した。聯合報によると、約1800トンの古紙が被害を受けたが、工場の建物への延焼はなく、従業員にけがはなかった。正隆は6日、工場は通常通り稼働しており、初期評価では財務・事業への重大な影響はないと発表した。
正隆の適時開示によると、出火したのは大園工場C地区の屋外原料置き場で、発生時刻は5日午後11時4分。消防隊は午後11時14分に現場へ到着し、6日午前0時35分ごろに火勢を抑えた。その後も消火活動が続き、聯合報は午前6時30分に完全に消し止めたと伝えた。
同社は、火災で損傷した原材料には保険を掛けていると説明した。実際の被害額を評価した上で保険会社に保険金を請求する方針である。通常操業の継続と財務への影響が限定的だとする説明は会社の初期評価であり、最終的な損害額が確定したことを意味するものではない。会社の開示は11月6日午前10時18分に行われ、火災の発生から火勢が抑えられるまでの経過と、保険金の請求方針が示された。
桃園市環境保護局は5日午後11時45分に消防から連絡を受け、職員を現場に派遣して環境を監視した。聯合報によると、現場の測定では明確な異常は確認されなかった。一方で、屋外の古紙から大量の煙が出たため、大気汚染事故の監視システムを使って風下の影響範囲を推定した。
環境保護局は大園区役所、教育局、社会局に情報を伝え、影響が及ぶ可能性のある住民、学校、福祉施設などに、窓を閉めて外出を減らすよう注意を促した。火災後に残った古紙や廃棄物についても、認可を受けた処理業者に委託して適切に片付けるよう会社に求めた。
同局は、消防による出火原因の調査結果や証拠を踏まえ、大気汚染防止法に違反したかどうかを判断する。黒煙の排出と緊急対応計画の実施状況はそれぞれ確認対象であり、報道時点で処分が確定したわけではない。
今回の火災は、衛生紙ブランド「春風」の工場火災として提示されていた情報と同一の事故である。確認できた会社発表と続報に基づき、被災物を屋外の古紙原料と整理した。製造ラインが焼失したり、衛生紙の供給が停止したりしたとの情報は確認されていない。環境保護局が実施する監視と廃棄物の処理確認は、会社が説明する操業状況とは別に進められる。
