台湾国軍、24年ぶりに「反共教育」を復活 中国の認知戦・浸透工作に対応強化

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台湾国防部は、中国による軍事的脅威や統一戦線工作、浸透工作、認知戦などへの対応を強化するため、24年ぶりに「反共愛国教育」を復活させた。対象は三軍(陸海空軍)や軍事学校を卒業した新任幹部で、国家安全保障に対する認識や軍人としての使命を改めて確認することを目的とした5日間の特別課程を実施した。台湾の自由時報、中央通信社(CNA)などが伝えた。

台湾国軍が24年ぶりに反共教育を復活

反共愛国教育は1965年から卒業式前後の特別教育として毎年実施されていたが、2002年に「愛国教育」へ名称が変更されていた。今年は再び「反共愛国教育」の名称へ戻され、すでに5日間の課程を終了した。

教育では統率力や心理的レジリエンス、中台情勢、軍人としての倫理観、ロシア・ウクライナ戦争などが取り上げられた。国防部は、中国を巡る安全保障環境が大きく変化する中、国家防衛に対する認識を高める狙いがあるとしている。

中国の認知戦や浸透工作への対応を強化

7月1日には参謀総長の梅家樹上将が国防大学復興崗校区で教育の趣旨について講話を行った。

課程では、中国による台湾への軍事的脅威のほか、認知戦、浸透工作、権威主義的拡張などについて重点的な講義が実施された。

7月2日には大陸委員会(陸委会)の邱垂正主任委員と国史館の陳儀深館長が登壇し、政府の中台政策などを説明した。7月3日には国家安全会議の黄重諺諮詢委員が、中国による認知戦の手法や情報操作の特徴について講義した。

このほか、法務部調査局、国防部参謀本部情報次長室、中央研究院の研究者らも講師として参加し、防諜や情報戦への理解を深める教育が行われた。

台湾周辺で中国軍や海警船の活動が活発化

教育復活の背景には、中国側による台湾周辺での軍事活動や法執行活動の活発化がある。

台湾国家安全会議の呉釗燮秘書長は、7月3日までに第一列島線沿いで過去最多となる110隻以上の中国軍艦や中国海警局の船舶が活動していることを確認したと明らかにした。

さらに中国海警局は7月4日、台湾東方海域で新たな法執行パトロールを実施し、巡回を常態化すると発表した。

これに対し台湾の大陸委員会と海洋委員会海巡署は、中国は当該海域に管轄権を持たず、中国公船にも法執行権はないと反発し、海巡署の艦艇による監視を継続している。

民進党が反共教育の復活を支持

7月6日には民進党立法院党団が記者会見を開き、反共愛国教育の復活を支持する考えを示した。

党団幹事長の荘瑞雄は、中国からの軍事的威圧が台湾にとって最大の脅威であり、自由民主主義の生活を守ることが台湾社会の共通認識になっていると述べた。また、中華民国の将来や制度の選択は台湾住民の意思によって決定されるべきだと強調した。

党団書記長の范雲は、中国による国軍への浸透や共諜事件が相次いでいることを踏まえ、防諜意識を高めることが教育復活の目的だと説明した。その上で、民主的かつ現代的な方法によって中国の浸透工作や認知戦を正しく理解させることが現在の軍事教育において重要であるとの認識を示した。


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