台湾地方選まで2カ月 台北と新北で接戦か 野党協力にも課題

選挙区候補者の動向・支持率焦点
台北市蒋万安(国民党)→ 41.7%
沈伯洋(民進党)↗ 40.5%
蒋氏は市政実績を強調。沈氏は地域訪問と知名度向上を進める。接戦を示す調査が出たが、優劣の断定はできない
新北市李四川(国民党)→ 37.1%
蘇巧慧(民進党)↗ 38.2%
調査によって優劣が異なる。李氏の行政経験と、蘇氏の都市刷新の訴えに加え、民衆党支持層の動向が焦点
竹北市呉旭智(国民党)→ 29.0%
曽聖凱(民進党)→ 25.2%
邱臣遠(民衆党)→ 17.4%
野党票の分散と、両党間の対立を収拾できるかが焦点。他県市への影響の程度は確定していない
彰化県魏平政(国民党)→
陳素月(民進党)→
陳重嘉、邱建富(無所属)→
国民党内の支援態勢と、無所属候補を含む各陣営の支持集約が焦点

台湾の11月28日の統一地方選挙まで約2カ月となり、国民党が市政を担う台北市と新北市で、民進党候補との接戦を示す世論調査が相次いで公表された。一方、国民党側が示す内部調査とは結果に違いがあり、勝敗は見通せない。新竹県では国民党と台湾民衆党の選挙協力が崩れ、彰化県では国民党内の結束が課題となっている。

台北市、現職と挑戦者の差が縮小

台北市長選では、再選を目指す国民党の蒋万安市長に、民進党の沈伯洋立法委員が挑む。台北市信民両岸研究協会が9月22日に公表した調査では、蒋氏の支持率が41.7%、沈氏が40.5%となり、差は1.2ポイントだった。

調査は9月16~18日、住宅電話と携帯電話で実施し、有効回答は1076人、標本誤差は最大で±3.0ポイント。両氏の差はこの範囲内にあり、支持率の順位だけで優劣を断定できる結果ではない。

蒋氏は調査結果を参考にしながら、市政を進め、市民への約束を果たすと説明した。沈氏も「落後していることに変わりはない」と述べ、知名度の向上と地域訪問を続ける考えを示した。沈氏自身、国民党支持者の一部が支持先を表明していない可能性に言及しており、陣営も数字を慎重に受け止めている。

新北市、調査によって異なる優劣

新北市長選では、民進党の蘇巧慧立法委員と、国民党の李四川・前台北市副市長が争う。震伝媒が9月23日に公表した調査では、蘇氏38.2%、李氏37.1%で、蘇氏が1.1ポイント上回った。

調査は9月20~21日に住宅電話で実施し、有効回答は1076人、標本誤差は±2.99ポイント。ここでも両氏の差は誤差の範囲内だった。また、支持する候補を尋ねた結果とは別に、誰が勝つと思うかという質問では、李氏42.0%、蘇氏36.8%となった。

これに対し、李氏陣営の江怡臻・選挙事務所主任は、国民党の新北市議会会派が行う内部調査では、6月以降、李氏が6ポイント超のリードを保っていると説明した。調査時期や方法の詳細が同じように示されているわけではなく、単純比較はできないが、蘇氏の逆転が定着したと判断するには情報が足りない。

香港01は9月28日の分析で、台北・新北両市の競争が国民党にとって厳しくなっていると指摘した。ただし、個別の調査だけで両市の政権交代を予測することには慎重な見方を示している。

野党共闘は地域ごとに温度差

国民党と民衆党は、候補者を一本化する選挙協力を進めてきた。中国新聞網によると、新北市では4月28日、両党が調査結果に基づき李氏を共同で推すと決定。民衆党の黄国昌主席も支援を表明した。

しかし、新竹県竹北市長選では、国民党が呉旭智氏、民衆党が邱臣遠氏を擁立し、一本化できなかった。民衆党は9月6日、約束が履行されず相互信頼が損なわれたとして、新竹県の各級選挙を両党の協力協定の対象から外すと発表した。国民党県支部は、他の野党を尊重し、善意を持って対応するとしている。

一方、民衆党は協力の破綻を他県市に広げたくないとの意向も示している。新竹県の対立を、そのまま台湾全体の野党共闘の崩壊とみなすことはできない。

彰化では党内結束が焦点

彰化県では、国民党候補の魏平政氏の選挙事務所発足式に、現職の王恵美県知事が9月6日、姿を見せなかった。国民党の鄭麗文主席は同23日、王氏を含む党の陣営が結束するとの見通しを示した。民進党の陳素月氏に加え、無所属候補も出馬しており、各陣営の支持集約が焦点となる。

ロイターは今回の地方選について、地域の課題が中心となる一方、2028年の総統選を前に各党の支持を測る機会になると報じた。北部の接戦と、地域ごとの候補調整が、選挙終盤の情勢を左右する要素となっている。

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出典

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(2026年9月30日)

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