台湾の沈伯洋立法委員は11月7日、「台湾・オランダ2026民主フォーラム」にオンラインで参加し、台湾の市民社会による迅速な対応と欧州の法制度を組み合わせ、外国による情報操作への防御を強化するよう提案した。情報戦の狙いは特定の虚偽を信じさせることだけでなく、社会の信頼関係そのものを損なうことにあるとの認識を示した。
沈氏は開幕のあいさつで、台湾の半導体工場とオランダの製造装置が先端半導体の供給を支えていると説明した。その上で、両者は産業面のつながりに加え、情報・サイバー空間でも共通の課題に直面していると述べた。
中央社によると、沈氏は情報操作を追ってきた経験を踏まえ、政府や報道機関、選挙制度への不信が広がり、周囲の人々も信じられなくなることを問題視した。社会が共通の判断を形成できなくなれば、武力を用いずに民主制度を内側から弱められるとの見方を示した。
情報操作の手法については、3つの変化を挙げた。第1に、事実を一から捏造するだけでなく、実際の出来事の一部を選んで強調し、人々の不安や恐れを増幅する説明を作るようになっていると指摘した。第2に、国外のアカウントだけでなく、大量の記事を作るサイト、短い動画、地域のインフルエンサーなど、身近に見える発信者が使われるようになったとした。生成AIによる制作費用の低下にも言及した。
第3は、オンラインの情報発信にとどまらず、現実の社会での圧力と結び付いている点だ。沈氏は、自らに対する中国側の捜査を例に、処罰だけでなく、研究者や記者、市民に自己検閲を促す威嚇が狙いだと主張した。
協力の具体的な方向として、欧州連合(EU)のデジタルサービス法やAI法による制度的な枠組みと、台湾の市民社会による素早い検証・対応を補完的に生かすよう求めた。今回確認できたのはフォーラムでの提案と問題提起であり、台湾とオランダ、または台湾とEUの政府間で新たな協定が締結されたという発表ではない。
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(2026年11月8日)
