台湾の国家安全保障関係者は、11月28日の統一地方選挙を前に、中国が人工知能(AI)を使って偽の交流サイト(SNS)アカウントを大量に作り、有権者の政治的立場や関心に合わせた情報工作を進めていると警告した。中央社が10月20日に伝えた。支持陣営内部の対立をあおるほか、政治参加や投票への意欲を低下させる手法を警戒している。
中央社によると、この関係者は最近の内部説明会で、中国側が台湾のアカウント情報などを収集し、有権者を政治的立場に応じて分類した上で、宣伝や攻撃の内容を変えていると説明した。説明会の具体的な開催日は明らかにされていない。
工作の特徴として挙げたのは、対象者に合わせた主張の作成、似た立場の人が集まる集団への浸透、政治参加意欲の低下、生活に関わる偽情報による不安の喚起だ。実在の台湾人のように見えるアカウントが、普段は対象者と共通する好みや意見を示し、特定の出来事を機に極端な主張を発信するという。
健康情報を扱っていたアカウントやページが、途中から衛生当局への不信をあおる内容へ転換する例も説明した。また、候補者への失望や「努力しても意味がない」との感覚を広げ、支持や投票への意欲を弱める狙いがあると分析している。
関連して、民進党中国事務部は19日、選挙介入と社会への浸透をテーマに台北で座談会を開いた。米セントトーマス大学の葉耀元教授は、特定候補の当落に影響を与える短期的な目的に加え、社会の分断を深め、民主制度への信頼を損なう長期的な目的があるとの見方を示した。
参加した研究者は、AIを利用した偽情報の識別・対抗手段の整備や、情報を見極める教育の拡充を提案した。ロイターも2025年4月、台湾国家安全局が中国による生成AIを利用した偽情報工作の拡大を指摘したと報じている。
今回の工作手法に関する説明は、匿名の当局関係者によるものだ。座談会での発言も研究者や政党側の分析であり、個々のアカウントの運営主体や、選挙結果への影響が司法手続きで確定したことを示すものではない。
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出典
- 國安官員:中國AI介選升級 大量製造假帳號分眾操作激化對立
- 因應中國AI介選 學者籲建立辨識反制機制推廣資訊識讀
- Taiwan says China using generative AI to ramp up disinformation and ‘divide’ the island
