台湾北部の基隆市にある碧砂漁港で10月24日夜、防波堤で釣りをしていた父子が高波に襲われ、父親が海に転落して行方不明となった。息子は歯2本を折るなどのけがを負い、病院に搬送された。台風チャンパーが台湾から遠ざかりつつある中で発生した事故で、基隆市消防局、海巡署、航空部隊などが25日も捜索を続けた。
防波堤で釣り中に高波
事故が起きたのは、基隆市碧砂漁港の赤い灯台付近の防波堤。李姓の男性と息子が釣りをしていたところ、大きな波が防波堤に押し寄せ、父親が海に転落した。息子も波に襲われて負傷したが、海中には転落せず、救助に駆け付けた消防隊員が確認した時点では意識があった。
消防局は24日午後8時56分、父子が高波に襲われたとの通報を受けた。現場には消防車両9台、船舶2隻、ドローン1機、隊員17人を派遣した。
息子は歯2本を折り、低体温症状
消防隊員が現場に到着した際、息子には低体温の症状があり、右ふくらはぎと両膝にもけがを負っていた。歯2本が折れていることも確認された。消防隊は午後9時16分、息子を病院に搬送した。
中央通信社が25日午前11時4分に報じた時点で、父親の発見は確認されていない。負傷した息子のその後の治療経過についても、今回確認した報道では詳しい説明はない。
海況悪化で救助艇を出せず
消防当局は父親の捜索を始めたが、現場の波が高く、ゴムボートを海に出すことができなかった。そのため、消防隊員は当初、陸上から海面や沿岸部を捜索した。海巡署は巡視船艇を出動させ、海上からの捜索に当たった。
午後10時48分には航空部隊のヘリコプターが到着し、上空からの捜索にも加わった。事故現場では高波が続き、捜索に参加する隊員の安全確保も必要となった。
深夜から25日朝にかけて捜索継続
消防隊は24日深夜から25日未明にかけて、4回に分けて捜索を実施した。25日午前2時30分にいったん捜索を区切った後、海巡署の隊員が同日午前6時ごろから沿岸部の捜索を再開した。
午前8時には基隆市消防局の中正分隊と応援部隊が現場に集結した。消防局は車両9台、船舶1隻、ドローン2機、隊員16人を投入。基隆市の民間救難団体、義勇消防隊、海巡署の隊員も協力した。午前9時ごろにはヘリコプターが再び現場上空に到着し、行方不明者の捜索を続けた。
台風通過後も沿岸に危険
事故当日の24日、台風チャンパーは台湾から次第に離れていた。台湾中央気象署は同日夜に海上警報を解除したが、海上警報の解除は、すべての沿岸部で波が直ちに穏やかになることを意味しない。
防波堤は波を直接受けやすく、外見上は比較的静かな海面でも、周期的に大きな波が押し寄せる場合がある。今回の事故では、消防隊が救助艇を出せないほど現場の海況が悪かったことが報告されている。ただし、父子が立ち入った場所にどのような規制があったか、立入禁止措置に違反していたかどうかについては、今回確認した報道からは判断できない。
台風被害の集計との関係
台風チャンパーを巡っては、台湾全土で多数の負傷者が報告されている。今回の基隆の事故は24日夜に発生した個別事案であり、台風の全国被害統計にどの時点で反映されたかは確認できない。
行方不明の父親についても、死亡が確認されたわけではない。発見や身元確認、救助結果などの続報が出るまでは、行方不明として扱う必要がある。
出典
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(2026年10月25日)
