台湾駐米代表、米国に武器の早期供与要請 飛虎隊の写真示し歴史認識に反論

台湾の俞大㵢・駐米代表は9月27日、米CBSの番組に出演し、台湾が防衛に必要な米国製武器をできるだけ早く受け取れるよう求めた。米中首脳が第2次世界大戦中の両国の協力に言及したことについては、米国とともに日本と戦った当時の中国政府は中華民国政府だったと強調。米国人義勇航空隊「飛虎隊」に関する写真を示し、中国側の歴史認識に反論した。

俞氏は、台湾が国防予算を増やし、必要に応じて武器を調達していると説明した。米国は台湾への主な武器供給国だとした上で、早期の供与に期待を示した。番組の司会者は、トランプ米大統領が対中交渉の「カード」と呼んだ140億ドル規模の対台湾武器売却案にも言及したが、俞氏は「この売却だけの問題ではない」と答えた。審査中の新たな売却案と、台湾が求める武器の早期受け取りは区別する必要がある。

飛虎隊の写真で「当時の同盟相手」を説明

俞氏は番組中、飛虎隊の航空機に中華民国の旗や徽章が使われていたことを写真で示した。また、搭乗員が撃墜された際に現地の人々から救助を受けられるよう、衣服に付けていた布についても説明した。トランプ氏が第2次大戦中に米国人と中国人が協力したと述べたこと自体は正しいが、当時米国とともに戦った政府は中華民国だったと訴えた。

中国の習近平国家主席とトランプ氏は、9月24日の習氏訪米時に戦時中の米中協力に言及した。中国本土メディアが伝えた両首脳の発言では、飛虎隊も両国の協力を示す事例として取り上げられた。一方、ロイター通信によると、中国政府は共産党の抗日ゲリラ部隊を戦争の中心的な担い手と位置付けている。台湾側は、現在の中華人民共和国が成立したのは1949年であり、戦時中の中華民国政府の役割を混同すべきではないと主張している。

ただし、習氏が今回の発言で「飛虎隊は共産党政府と協力した」と明言したわけではない。中国側の戦争を巡る説明に対し、俞氏が中華民国の役割を示して反論した、というのが発言の関係だ。ロイターは、台湾の野党・国民党も戦時中の政府については台湾当局の説明を認める一方、頼清徳政権の歴史の扱いには批判を向けていると報じた。

米中会談後の対台湾政策にも言及

俞氏は、今回の米中首脳会談で台湾問題に触れられたものの、主題ではなく、双方が発表した会談成果にも台湾は盛り込まれていないと述べた。米国の対台湾政策に変更はないとの認識も示した。トランプ氏と頼清徳総統の電話会談が実現したかとの質問には直接答えず、台湾と米国はさまざまなレベルで定期的に緊密な意思疎通を続けていると説明した。

中国側は台湾への米国の武器売却に反対している。俞氏は、中国が第2次大戦の歴史を持ち出し、米国と日本などの関係に溝を生じさせようとしていると批判した。一方、ロイターの取材に対し、中国の台湾事務当局は今回の歴史認識を巡る質問に回答しなかった。

(2026年9月29日)

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