2026年8月16日、台湾の頼清徳総統は、116年度中央政府総予算案を了承し、翌年度に全国民へ1人当たり1万元を現金給付する方針を表明した。資料には8月17日に発表したとの記載もある。台湾の今年の経済成長率見通しは9.64%から11.05%へ上方修正され、39年ぶりの高水準になる見込みだという。
政府は給付に必要な2357億2000万元を次年度予算案に計上し、歳入と歳出をそれぞれ3兆9266億元とする。予算は収支均衡とし、純債務を増加させない方針である。頼総統は、人工知能による経済効果を全国民で共有する考えを示した。
年度予算と特別予算を合わせた国防予算は、初めて1兆1225億元となり、国内総生産(GDP)比で3%を超える見込みである。一方、国民党と民衆党側は、現金給付の法的根拠などを問題視している。台中市の盧秀燕市長は給付を支持し、約7000億元の税収超過分から約2000億元を充てても約5000億元が残るとして、その使途について政府が市民や立法院と対話すべきだと述べた。
全国民への現金給付は台湾の財政や家計、消費に直接影響する。経済成長率の上方修正や人工知能関連産業の動向、国防予算の拡大は、台湾で活動する日本企業や在台邦人が台湾の経済・安全保障環境を把握する上でも重要となる。
