台湾の対中政策トップ、中国の「統一前の統治」強化を警戒

台湾の対中政策を担う大陸委員会の邱垂正主任委員は10月20日、台北で開かれた国際会議で、中国が正式な統一に先立って台湾への管轄権を既成事実化する「未統先治」の動きを強める可能性があると警戒した。軍事的圧力だけでなく、行政、司法、外交、社会経済の分野を組み合わせ、台湾を中国の統治下にあるかのように扱う戦略との見方を示した。

邱氏は、中国が軍事的威嚇、外交圧力、経済的威圧、社会への浸透、法律戦、認知戦を重ねていると指摘。2027年の中国共産党大会を見据え、対台湾政策が一段と攻撃的、挑発的になる可能性があると述べた。これは台湾当局による情勢分析であり、中国政府が新たな政策を正式決定したとの発表ではない。

海上活動や外交圧力など4つの経路

邱氏は「未統先治」が進む経路として、まず行政、司法上の管轄権の拡張を挙げた。中国海警船や調査船が台湾周辺と離島付近で「通常の法執行」や資源調査を主張し、台湾側の管轄権を圧迫していると説明した。

次に、中国の「一つの中国」原則を国際社会に浸透させ、台湾の対外活動を制限する動きを指摘した。台湾の在外代表機関への圧力などを通じ、台湾の国際的な活動空間を狭めようとしているとの認識を示した。

さらに、台湾の人々にも中国の国家安全関連法制や公民の義務を適用しようとする、国境を越えた圧力への懸念を表明した。中国国民と同様の待遇や身分証明書の取得を促す措置についても、台湾側の帰属意識に影響を与える狙いがあると分析した。

4つ目は、離島と中国本土の水道、電力、ガス、橋、空港などを結び付ける構想だ。邱氏は、公共サービスの一体化を掲げて離島を中国側の「融合発展」の枠組みに組み込もうとしていると述べた。

邱氏は台湾海峡の現状維持を政府の目標とし、台湾の将来は住民が決めるとの立場を強調。対等さと尊厳を保つ形での対話を中国側に求めた。

出典

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(2026年10月21日)

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