台湾高等検察署は10月19日、中国側への軍事機密の提供や報酬の受領、資金の移転に関与したとして、元憲兵、元空軍女性兵士、海巡当局職員、別の退役軍人の計4人を国家安全法違反や収賄、資金洗浄などの罪で起訴した。台湾高等法院(高裁)は同日、元憲兵と元空軍兵士の2人について、逃亡や証拠隠滅などの恐れを理由に勾留を決定した。
検察によると、李姓の元憲兵と森姓の元空軍兵士は、いずれも事件当時は現役だった。金銭が必要だったことから、中国側のために軍事機密を探り、収集・提供したとされる。両被告は現在、退役している。
李被告の関与期間は2024年3~4月ごろから2025年8月まで、森被告は2023年10~11月ごろから2025年3月までとされる。検察は、提供された資料が国家の軍事作戦上の安全や国防上の利益を損なう性質を持つと指摘した。公開発表では、個々の機密資料の詳細は示していない。
蔡姓の海巡当局職員は、森被告が中国側から報酬を受け取るための銀行口座を提供したとされる。尤姓の退役軍人は、2024年3~10月に自分の暗号資産ウォレットで中国側から資金を受領。換金後、指示に従って李被告や蔡被告の口座に入金し、資金の出所を隠した疑いがある。
検察が示した不法所得は、李被告が88万4000台湾ドル、森・蔡両被告の合計が51万5000台湾ドル、尤被告が43万403台湾ドルで、総額182万9403台湾ドルに上る。検察は4人に重い刑を科すよう裁判所に求めた。
高裁は、李被告について重大な犯罪の嫌疑があり、未到案の共犯者がいることや、携帯電話の資料・メッセージを削除した経緯を指摘した。森被告についても、犯行を認めているものの、逃亡や証拠隠滅の危険があると判断した。
中央社によると、高裁は2人を勾留した一方、接見は禁止しなかった。残る2人は捜査段階で保釈され、出境・出海を制限されている。今回の起訴内容は検察の主張であり、4人の刑事責任は今後の裁判で審理される。
#台湾 #軍事機密 #情報漏えい #国家安全法 #台湾高等検察署 #台湾高等法院 #暗号資産 #中国
出典
- 《新聞稿115.10.19》本署偵結李姓被告等4人違反陸海空軍刑法等案,起訴請求從量重刑,嚴辦重懲維護國家安全。
- 退伍憲兵空軍涉共諜案起訴移審 高院裁定羈押不禁見
- 洩軍事機密!2官兵缺錢淪共諜賺百萬 高院裁定羈押
