フィリピン、台湾と海底ケーブル保護で協力検討

フィリピン、台湾と海底ケーブル保護で協力拡大を検討

フィリピン政府の外交当局者は10月21日、台湾との間で海底通信ケーブルの保護に関する協力拡大を検討していると明らかにした。中国との外交関係を維持するフィリピンが、台湾と情報共有や人材育成などの実務協力を進める可能性を示した。

バシー海峡の通信インフラを重視

フィリピンの在米大使館で公使に相当する職務を担うフェリペ・カリーニョ3世氏が、ワシントンのシンクタンク「新アメリカ安全保障センター」で開かれた会合で説明した。

カリーニョ氏は、台湾とフィリピンの間に位置するバシー海峡の通信インフラが重要だと指摘した。両者が検討している協力には、情報や知識の共有、専門人材の育成などが含まれるという。

フィリピンは中国政府を承認する「一つの中国」政策を維持しているが、台湾との実務的な協力は共通の利益を守るために必要だと説明した。

共同巡視の可能性にも言及

会合では、海底ケーブルを損傷させる船舶への対応や共同巡視について質問が出た。

カリーニョ氏は具体的な計画を明らかにしなかったものの、協力内容は今後変化する可能性があると述べた。現段階で共同巡視の実施が決まったわけではない。

フィリピン海警当局は10月、同国北部バタネス州沖で活動していた中国の調査船に対応するため、大型巡視船と航空機を派遣したと説明している。現場は重要な海底通信ケーブルの経路に近い海域だった。

台湾は無人監視システムの開発を強化

同じ会合に出席した台湾の楊・駐米代表処副代表は、中国船籍の船長が台湾の海底ケーブルを損傷させた事件で実刑判決を受けた事例に言及した。

台湾は海上監視を強化するため、無人システムの開発に一層の資源を投入する方針だという。

同副代表は、海底通信ケーブルへの妨害は国際社会全体が取り組むべき問題だとして、国連による抑止の仕組みも必要だと訴えた。

台湾とフィリピンは、中国による海上活動への懸念を共有しているが、今回の協力は検討段階であり、正式な協定や共同作戦の開始は発表されていない。

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