台湾の行政院長、立法院長の「副署拒否」批判に反論 予算・法案審議で憲法順守求める

 台湾の卓栄泰行政院長(首相)は10月27日、行政院が法律への副署を拒否する対応について、韓国瑜立法院長(国会議長)が民主制度を弱体化させていると批判したことに反論した。卓氏は、行政院が憲法に基づいて行動することは憲政秩序を破壊するものではないと主張し、立法院にも憲法と予算法の精神に沿って予算案や法案を審議するよう求めた。

立法院長が行政院の対応を批判

 中央通信社によると、韓国瑜氏は先に、国民党の地方議員候補、許原栄氏の選挙応援に参加した際、与党が進めた大規模なリコール運動や行政院による副署拒否を批判した。韓氏は、こうした政治状況が台湾の民主制度を弱体化させているとの認識を示し、より多くの政治家が当選することで状況を改善すべきだと訴えた。

 韓氏の発言は選挙応援の場での政治的主張であり、立法院が新たな法的措置を決定したものではない。

卓行政院長「行政と立法の相互尊重が必要」

 卓氏は27日午前、立法院での施政方針に関する質疑に先立ち、記者団の取材に応じた。卓氏は、台湾の民主制度は容易に得られたものではなく、その維持には政治に関わる人々の共同の努力が必要だと説明した。

 また、行政院と立法院が互いの権限を尊重することが、民主制度を維持するための必要条件だと強調した。行政院による憲法に基づく行為は憲政秩序を破壊しないとした上で、立法院が予算案や法案を審議する際にも、憲法と予算法の精神を尊重しているか問い掛けた。

法律への副署を巡る争点

 台湾では、立法院で成立した法律の公布や行政機関による執行を巡り、行政院と立法院の権限関係が政治問題となっている。今回の対立では、韓氏が行政院による副署拒否を批判し、卓氏が行政院の対応を憲法に基づく行為だと主張した。

 ただし、中央通信社の今回の記事では、両氏の発言の直接の対象となった個別の法案名や、行政院が副署を拒否した具体的な日付は示されていない。そのため、特定の法律が今回新たに無効となった、あるいは立法院が新たな対抗措置を決定したと解釈することはできない。

 韓氏の発言は国民党候補の応援演説で行われ、卓氏は政府の立場から反論した。両者の発言には、憲法上の権限を巡る問題と、選挙に向けた政治的な主張の双方が含まれている。

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(2026年10月27日)

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