中国海警の台湾東方巡視、米議会委員会トップが「安定損なう」と批判

米議会が任命する米中経済安全保障調査委員会のランドール・シュライバー委員長は10月20日、台北での国際会議で、中国海警船による台湾東方海域の継続的な巡視が地域の安定を大きく損なうと批判した。法執行を担う船舶の活動に見えても、実際には中国の主権主張を拡張する行動だとの認識を示した。

中国は6月以降、台湾東方で海警船による定期的な巡視を強めている。シュライバー氏は、こうした活動が法律戦、政治戦、情報戦の延長にあり、法執行を実際の行動として常態化させれば、深刻な不安定化につながると述べた。発言は米政府の新たな措置の発表ではなく、議会の調査委員会トップによる情勢認識と提言だ。

法執行を通じた管轄権主張に懸念

中央社によると、シュライバー氏は中国海警船の活動を、軍事衝突に至らない範囲で圧力をかける「灰色地帯」の行動として説明した。白く塗られた船体や法執行という名目が穏当な印象を与えても、主権や管轄権の主張を強める役割を持つと指摘した。

例として、台湾東方で漁船が遭難し、中国船が先に救助する場合を挙げた。人道活動と受け止められる一方、中国が主権国家として権限を行使しているとの印象を内外に広める可能性があるとの分析を示した。

シュライバー氏は、抑止力や作戦構想を考える際に海警活動への対応も含めるべきだと提言。台湾の基隆と日本の与那国島を結ぶ海域で、日本と協力した封鎖対処訓練を検討する案にも言及した。これは同氏の提案であり、訓練実施の決定ではない。

同じ会合に出席した台湾国家安全会議の呉釗燮秘書長は、中国に台湾東方海域の管轄権を主張する法的根拠はないと反論した。一方、ロイターによると、中国外務省は同海域が中国に属するとして、活動は合法で正当だとの立場を改めて示した。

中国側が法執行として正当化する一方、台湾側とシュライバー氏は管轄権を拡張する行動とみており、双方の認識は対立している。

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(2026年10月21日)

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